メンツェル(読み)めんつぇる(英語表記)Wolfgang Menzel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンツェル」の意味・わかりやすい解説

メンツェル
Menzel, Adolf (Friedrich Erdmann) von

[生]1815.12.8. ブレスラウ(現ポーランド,ウロツワフ)
[没]1905.2.9. ベルリン
ドイツ画家版画家。 1830年に家族とともにベルリンに移住。 32年に家業を継いで石版工となった。 39~42年に K.クーグラーの著書フリードリヒ大王伝』の挿絵のために 400図の版画を制作。その後も大王の業績を版画や油絵で描き,40年以降は油絵で市民生活や街頭風景を扱った写実画も描いた。また線描画,水彩画にもすぐれた。主要作品は『フリードリヒ大王の軍隊』 (1842~57,ペン素描石版画) ,『サンスーシ宮の円卓会議』 (50) ,『鉄工場』 (75,ベルリン国立美術館) 。

メンツェル
Menzel, Wolfgang

[生]1798.6.21. ワルデンブルク
[没]1873.4.23. シュツットガルト
ドイツの評論家,文学史家。シュツットガルトの『文学新聞』の編集者。国家主義的立場からゲーテを批判し,「若きドイツ」派から攻撃された。ドイツ文学史に関する著書がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メンツェル」の意味・わかりやすい解説

メンツェル
めんつぇる
Wolfgang Menzel
(1798―1873)

ドイツの著述家、州議会議員。シュレージエン出身。学生組合創立者の1人。彼の当初の自由主義精神は七月革命ののち保守色を強め、「青年ドイツ派」を追放。晩年ふたたび自由主義的となり、自由主義者と保守派の仲介的立場をとったといわれる。2種の『ドイツ文学』(1828、1858~59)は一面的で学問的価値は乏しいといわれるが、豊富な資料利用価値は認められてきている。

[佐々木直之輔]

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