日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユーコン川」の意味・わかりやすい解説
ユーコン川
ゆーこんがわ
Yukon
北アメリカの大河の一つで、アラスカ第一の川。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州、ロッキー山脈北西のカシアー山脈に源を発し、北西に流れ、ユーコン・テリトリーを経てアメリカ合衆国アラスカ州に入り、フォート・ユーコンで南西に向きを変え、ベーリング海のノートン湾に注ぐ。全長3680キロメートル、流域面積約90万平方キロメートル。河口部には大デルタが発達する。河口から約2000キロメートルのアラスカ州内は船舶の航行が可能で、小船はさらに上流のカナダ、ユーコン・テリトリー内のドーソンやホワイトホースまで航行できるが、冬季10月~6月は結氷するため航行できない。下流部は1836年、上流部は1843年に初めて探検された。1897~1898年のクロンダイクにおけるゴールド・ラッシュでは、ドーソンの金鉱地区への主要交通路であった。
[大竹一彦]