翻訳|Klondike
カナダ北西端,ユーコン・テリトリー西部の地域名。ユーコン川支流クロンダイク川流域のボナンザ・クリークで1896年金が発見され,97-99年には世界各国から3万人以上の人が金を求めて同川流域一帯に集まり,典型的なゴールドラッシュとなった。しかし1900年をピークに金の産出量が減り,当時の中心都市ドーソンはゴースト・タウン化した。
執筆者:正井 泰夫
クロンダイク地方の砂金は,基盤をなす先カンブリア時代の結晶片岩の中に見られる,わずかに金を含む無数の小さな石英脈に由来する。この基盤岩が,現在は深い谷になっている河川により浸食され,その過程で河岸段丘上に砂金を残していったものと考えられている。ゴールドラッシュは数年しか続かなかったが,この地域一帯では,現在でも,近代的な方法で砂金採取が続けられている。
執筆者:山口 梅太郎
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カナダ、ユーコン・テリトリー中西部、ユーコン川支流クロンダイク川両岸一帯の地区名。面積約2000平方キロメートル。中心は金の産地で有名なドーソン市である。1884年スチュアート川での砂金の発見が始まりで、96年ドーソン南東5キロメートルにあるボナンザ・クリークで砂金が採取されると、3年間に3万人以上が殺到し、ゴールド・ラッシュとなる。1900年の2200万ドルの産金額をピークにその後急激に衰退した。
[山下脩二]
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…大半が山岳地帯で無霜日は6月から8月の3ヵ月弱という寒冷な気候であるため,経済は鉱物資源の採掘に頼っている。19世紀後半,金鉱を求める人が続々とこの地を訪れたが,本格的なゴールドラッシュは1896年8月17日,G.W.カーマックと2人のインディアンがドーソン付近のクロンダイク河畔で金鉱を発見したことにより惹起された。以来,金,銀が特産物であったが,近年は鉛,亜鉛,銅の産出も増加している。…
※「クロンダイク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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