製品や構造物の構想から開発、取得、運用、維持、廃棄までの過程(ライフサイクル)で掛かる費用の総額。取得や維持管理の金額だけでなく、人件費も含む。各省庁が費用対効果を判断するため、公共事業や情報システムなどで導入している。防衛省では防衛装備品の効率的な調達を目的として、2008年度から試行的に導入。10年度から本格運用している。
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製品の設計・開発から製造、販売、保守、修繕、最後の廃棄にいたるまでに発生する全費用。略称LCC。あらゆる製品にはライフサイクルコストがあるが、とくに道路、橋梁(きょうりょう)、トンネル、ダムなど、国や自治体が管理する大規模インフラのコストをさすことが多い。高度経済成長期からバブル期に政府、自治体によりつくられたインフラは、その後の税収増で維持費用は十分にまかなえると考え、必要以上に大きく、立派につくられているものが少なくない。しかし実際には税収減により、老朽化が進んでも改修費用を捻出(ねんしゅつ)できず、深刻な問題を抱えたまま放置されているケースもある。そうした設備については旧来のインフラを改修して使い続けるよりも、いったん壊して適正な規模でつくり直したほうがライフサイクルコストを低く抑えられる場合が多い。その際は建設資材には入手しやすい標準的なものを使用すること、保守や改修がしやすいようにデザインをシンプルにすることなどが求められる。
[編集部]
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出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報
… 今日のEEの応用分野はきわめて広く多岐にわたっており,最近では資材調達の分野に急速にひろがりつつある。資材やシステムの購入に当たって,購入時点におけるその価格が安いからというだけの理由でそれを採択するのは危険で,その後の修繕,運転,廃却,更新など,その一生涯に要する費用――ライフサイクルコスト(略称LCC)――を考えて経済的なものを選択すべきであるという考え方に立脚する。現在この立場から最も大規模にLCCを採用しているのはアメリカ軍であるといわれている。…
※「ライフサイクルコスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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