ラクナウ(その他表記)Lucknow

デジタル大辞泉 「ラクナウ」の意味・読み・例文・類語

ラクナウ(Lucknow)

ラクノウ

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精選版 日本国語大辞典 「ラクナウ」の意味・読み・例文・類語

ラクナウ

  1. ( Lucknow ) インド共和国北部、ウッタルプラデシュ州州都ムガール帝国時代に発展し、一八世紀後半にはアウド太守の居地。イスラム建築建造物が残る。

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改訂新版 世界大百科事典 「ラクナウ」の意味・わかりやすい解説

ラクナウ
Lucknow

インド北部,ウッタル・プラデーシュ州の中央部にある州都。首都デリーの東南東約485km,グムティ川の右岸に発達する行政・文化都市。カーンプルに次いで州内第2位の人口をもつ。人口218万5927(2001)。ガンガーガンジス)中流域の交通要衝に位置するため,町の起源は13世紀にさかのぼる。16世紀中期には,シェール・シャー藩王国の一中心都市として栄えたが,1775年以降,ムガル帝国下のアウド藩王国の主都として発展した。しかし,1856年内政不安を理由に東インド会社領に併合され,連合州の主都となる。翌57年の第1回反英独立戦争(インド大反乱セポイの反乱)では激戦地の一つとして有名である。町にはイスラム教徒支配時代の多くのモスク庭園宮殿が残され,古くより〈庭園都市〉として知られた。なかでも,1784年の建立とされる白亜大理石造のイマームバーラー・モスクは有名。独立後は,製紙印刷金属加工などの近代工業が発達した。また,ながく藩王国の主都であったことから,金・銀糸刺繡,シンチュウ容器,銀製品,象牙細工などの伝統的在来工業の発展も著しい。
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ラクナウ博物館は1863年創設されたウッタル・プラデーシュ州立博物館で,歴史,考古両部門よりなる。動物園内にある歴史部門は動物学などの陳列を主体に,ガンダーラ彫刻,貨幣,チベットの美術品も展示する。カイセル・バーグ地区にある考古部門は同州各地から出土した多数の石彫を所蔵し,マトゥラー郊外のカンカーリー・ティーラー出土のジャイナ教彫刻をはじめとして,マトゥラー彫刻の優品を集めている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラクナウ」の意味・わかりやすい解説

ラクナウ
らくなう
Lucknow

インド北部、ウッタル・プラデシュ州の州都。ガンジス川の支流グムティ川右岸に位置する。人口220万7340(2001)。州の行政の中心地であるとともに、医科大学、カニング大学、イサベラ・ソーバン女子大学からなるラクナウ大学や、1863年創立のラクナウ博物館が所在するインド有数の教育、文化の中心地である。工業も盛んで、伝統的な金銀細工などに加え、繊維、印刷、製糖、機械工業などの近代工業が発展している。16世紀のムガル帝国時代より北部の重要都市で、1775年同帝国下のアウド藩王国の都となり繁栄した。しかし1856年東インド会社領に併合され、連合州の州都となった。1857年のインドの大反乱では、反乱の一中心地で攻防の拠点となった。公園や庭園が多く「庭園の都」とよばれるが、市街地の原型はアウド藩王国のアサフド・ダウラの時代にできたといわれる。当時の遺跡も多数あり、なかでもイマーム・バラ大寺院がみごとである。

[中山晴美]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ラクナウ」の解説

ラクナウ
Lucknow

インドのウッタル・プラデーシュ州の州都。ゴーマティー川に面し,ガンジス川中流域の交通の要衝として知られる。歴史は13世紀までさかのぼる。1775年,アワド太守が都を置くと,北インドのシーア派イスラーム文化の中心として発達した。1857年のシパーヒーの反乱では,反乱軍側の拠点の一つとなり,激戦が戦わされた。1916年,インド国民会議派ムスリム連盟の協力を取り決めたラクナウ協定がこの町で締結された。

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百科事典マイペディア 「ラクナウ」の意味・わかりやすい解説

ラクナウ

インド北部,ウッタル・プラデーシュ州の州都。ガンガー川の支流グムティ川右岸に位置する学術都市,交通の要地。鉄道修理工場があり,精密計器,金属,製紙,印刷などの工業も行われる。イスラム時代の大理石のモスクや宮殿,庭園のほか,大学(1921年創立)がある。1775年―1856年アウド王国の主都。281万5601人(2011)。
→関連項目トゥムリーバートカンデ

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世界大百科事典(旧版)内のラクナウの言及

【ウッタル・プラデーシュ[州]】より

…人口1億3911万(1991)は同国第1位,面積29万4000km2は第4位,人口密度475人/km2は,ビハール州に次いで第4位という巨大な州。州都はラクナウ。前10世紀ころには,北西のインダス川方面からインド・アーリヤ人が進出し,インド亜大陸支配の核心地域を形成しはじめた。…

※「ラクナウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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