ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラ・ロシュフーコー」の意味・わかりやすい解説
ラ・ロシュフーコー
La Rochefoucauld, François, duc de
[没]1680.3.16/17. パリ
フランスのモラリスト。フランス屈指の大貴族の家系に生れ,しばしば政治的陰謀に利用され,リシュリュー公と争ったり,フロンドの乱に参加したりの波乱の半生をおくったのち,1653年失意のうちに隠退生活に入った。スキュデリー嬢やサブレ夫人のサロンに出入りし,ラファイエット夫人やセビニェ夫人と親交を結んだ。当時のサロン,特にサブレ夫人の周辺で流行していた,知的遊戯ともいうべき「格言」に手を染め,名高い『箴言 (しんげん) 』 Réflexions ou Sentences et Maximes morales (1665) を著わした。そこでは簡明直截な表現で,人間の本質がうがたれている。ほかに『回想録』 Mémoires (62) がある。
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