日本大百科全書(ニッポニカ) 「レンナー」の意味・わかりやすい解説
レンナー
れんなー
Karl Renner
(1870―1950)
オーストリア社会民主労働党右派の理論家、指導者。1907年国会議員。1918年共和国初代首相。1919年政府首席代表としてサン・ジェルマン講和条約に調印。1920年首相辞任後は国会議員。1931~1933年国会議長。1938年ナチス・ドイツによる併合後、政界から引退。1945年4月ソ連軍により臨時政府首相に推されると、臨時政府に国民各層代表を加えて西側占領軍の同意を取り付けることに成功、また社会民主労働党を社会党として再建することにも尽力。同年11月に総選挙を実施、その結果首相の地位を国民党党首に譲ったが戦後の初代大統領に選ばれ、死去するまで5年間在任した。
[藤村瞬一]