アキレスと亀(読み)アキレスとかめ

故事成語を知る辞典「アキレスと亀」の解説

アキレスと亀

不合理だとわかっていても、なかなか論破できない主張のたとえ。

[使用例] 虚無と幸福とを混同するの錯覚におちいり、ジオゲネスはへ走り、アキレスを追いかけ[坂口安吾木枯の酒倉から|1931]

[由来] 古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの「自然学」の中で紹介されている、哲学者ゼノンが提示したパラドックスの一つ。俊足で有名な英雄、アキレスが亀を追いかける場合、亀が最初にいた地点にアキレスが着いたときには、亀は少し先に進んでいるはず。その地点にアキレスが着いたときには、亀はまたその少し先に進んでいるはず。というように考えると、アキレスは亀に永遠に追いつくことはできないことになります。

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デジタル大辞泉「アキレスと亀」の解説

アキレス‐と‐かめ【アキレスと亀】

ゼノンの逆説の一。俊足のアキレス鈍足の亀を追いかけるとき、アキレスがはじめに亀のいたところに追いついたときには、亀はわずかに前進している。ふたたびアキレスが追いかけて亀がいたところに追いついたときには、さらに亀はわずかに前進している。これを繰り返すかぎり、アキレスは亀に追いつくことはできないという一見、アキレスが亀を追い越すはずという直感に反する結論となる。
[補説]数学的には、アキレスが亀に到達するまでにかかる時間の級数が、その極限において収束するため、一定時間内に追いつくことができ、矛盾は生じない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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