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アデニル酸 アデニルさんadenylic acid

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アデニル酸
アデニルさん
adenylic acid

アデノシンのD-リボース水酸基の 2' -,3' -,5' - のいずれかの位置にリン酸が結合したもの (分子式 C10H14N5O7P ) の総称。アデノシン一リン酸ともいい,AMPと略す。 3' - および 2' - 結合アデニル酸は古くは酵母アデニル酸ともいわれ,生体内には遊離状態ではほとんど見出されず,リボ核酸酸加水分解の際に2次的に生成される。 5' - アデニル酸は細胞内に遊離状態で存在し,古く筋肉アデニル酸ともいわれた。 ATP+AMP⇔2ADP などの反応によって,エネルギー代謝,リン酸代謝の中心物質であるアデノシン三リン酸 ATPと関係がある。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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栄養・生化学辞典の解説

アデニル酸

 C10H14N5PO7 (mw347.22).

 アデノシン5-一リン酸,アデノシン一リン酸ともいう.リン酸基がさらにATPによりリン酸化されてアデノシン5-二リン酸(adenosine 5-diphosphate, ADP),さらにリン酸化されて,アデノシン5-三リン酸(adenosine 5-triphosphate, ATP)になる.

出典|朝倉書店
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アデニル酸
あでにるさん

アデノシンのリン酸エステルで、リン酸の結合位置により2'-、3'-、5'-の3種の異性体がある。核酸の構成単位であるヌクレオチドの一つで、アデノシン一リン酸(AMP)ともいう。プリン塩基の一種であるアデニン、五炭糖(ペントース)であるD-リボース、リン酸が1分子ずつ結合したもの。RNA(リボ核酸)をRNA加水分解酵素や酸・塩基などで分解すると得られるが、単独でも生体内に存在する。核酸以外にも、いろいろ重要な生体物質の構成成分になっている。ことにNADニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチド)、補酵素AFMN(フラビンモノヌクレオチド)などの補酵素の一部である。またATP(アデノシン三リン酸)はアデニル酸にリン酸が2分子結合したものである。3'-、5'-環状アデニル酸(サイクリックAMP)もアデニル酸の一種ともいえる。したがって生物界においては、他のヌクレオチドに比べてとくに重要な役割をもっている。RNAを適当な酵素で分解した場合、リボースの3位にリン酸が結合した3'-アデニル酸(3'-AMP)が得られるが、生体内に主として存在するのは、リボースの5位にリン酸が結合した5'-アデニル酸(5'-AMP)である。[笠井献一]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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