六訂版 家庭医学大全科 「アデノイド増殖症」の解説
アデノイド増殖症
アデノイドぞうしょくしょう
Adenoid vegetation
(のどの病気)
どんな病気か
アデノイドは3歳ごろから増大し始め、6歳ごろに最も大きくなりますが、そのあとは次第に
症状の現れ方
以下のような症状が、主に幼小児期にみられます。
①鼻の症状
鼻腔と咽頭の間が
②耳の症状
難聴になることもあります。中耳と咽頭は耳管という管でつながっているため、アデノイドの肥大で
③全身症状
口蓋扁桃やアデノイドの肥大が原因で夜間の呼吸が妨げられ、
検査と診断
鼻からのファイバースコープ検査などにより、診断は比較的容易です。X線検査も有用です。まれですが、
治療の方法
アデノイドは年齢とともに萎縮するので、先に述べた諸症状が軽度の場合には積極的な治療はしませんが、症状の強い場合にはアデノイド切除術を行います。手術は全身麻酔をかけて口のなかから行うので、外から傷が見えることはありません。
病気に気づいたらどうする
症状が多様であるため、原因がアデノイド増殖症と気づかないことも少なくありません。疑わしい症状があれば、耳鼻咽喉科を受診するようにしてください。
一宮 一成
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報