(1)American Academy of Family Physicians, American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, American Academy of Pediatrics Subcommittee on Otitis Media With Effusion. Otitis media with effusion. Pediatrics. 2004; 113:1412.
(2)National Institute for Health and Clinical Excellence. Surgical management of otitis media with effusion in children. 2008. http://www.nice.org.uk/nicemedia/pdf/CG60NICEguideline.pdf (Accessed on November 08, 2012).
(3)Rosenfeld RM, Schwartz SR, Pynnonen MA, et al. Clinical practice guideline: tympanostomy tubes in children--executive summary. Otolaryngol Head Neck Surg. 2013; 149:8.
(4)Rosenfeld RM, Bluestone CD. Clinical pathway for otitis media with effusion. In: Evidence-Based Otitis Media, 2nd, Rosenfeld RM, Bluestone CD. (Eds), BC Decker Inc, Hamilton, Ontario. 2003. p.303.
(5)Griffin G, Flynn CA. Antihistamines and/or decongestants for otitis media with effusion (OME) in children. Cochrane Database Syst Rev. 2011; :CD003423.
(6)Mandel EM, Rockette HE, Bluestone CD, et al. Myringotomy with and without tympanostomy tubes for chronic otitis media with effusion. Arch Otolaryngol Head Neck Surg. 1989; 115:1217.
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(8)Cohen D, Shechter Y, Slatkine M, et al. Laser myringotomy in different age groups. Arch Otolaryngol Head Neck Surg. 2001; 127:260.
(9)Szeremeta W, Parameswaran MS, Isaacson G. Adenoidectomy with laser or incisional myringotomy for otitis media with effusion. Laryngoscope. 2000; 110:342.
(10)Wallace IF, Berkman ND, Lohr KN, et al. Surgical treatments for otitis media with effusion: a systematic review. Pediatrics. 2014; 133:296.
(11)van den Aardweg MT, Schilder AG, Herkert E, et al. Adenoidectomy for otitis media in children. Cochrane Database Syst Rev. 2010; :CD007810.
出典 法研「EBM 正しい治療がわかる本」EBM 正しい治療がわかる本について 情報
急性炎症を伴わず、中耳に
放置すると
子どもでは、中耳炎が長引いて起こることが大部分です。背景に、
大人では、まれに上咽頭(じょういんとう)がんの初発症状である場合もあるので、片側のみで治療しても効果のない場合は注意を要します。
症状の主体は
大人では、難聴以外に、耳が詰まる、声が響く、頭が重いなどを訴えます。
診断は、顕微鏡で鼓膜を観察すれば容易です。一般に鼓膜は陥没していることが多く、中耳の貯留液が認められます。そのほか、聴力検査、鼓膜の可動性をみるティンパノメトリーなどが行われます。また、耳のX線やCT検査が行われることもあります。
子どもでは、中耳周囲の空間の発達がよい場合は、治療経過もよいので、治療法を選択する際には参考になります。学齢期までには90%以上が治癒するので、保存的治療が基本になります。
耳管機能に影響する鼻咽腔の炎症を取り除くため、鼻ネブライザー、さらに
軽症の場合では経過観察でもよいのですが、悪化時の適切な対応が重要です。
4歳を過ぎても保存的治療の効果がない場合、また難聴が30㏈(デシベル)以上の場合は発育にも影響するので、積極的に
鼓膜切開を繰り返し行ってもすぐ再発する場合や、鼓膜の陥没が強い場合には、鼓膜を切開し、穴がふさがらないように細いシリコン性チューブを置き、外耳道を経由して換気できるようにします。乳幼児では、体動による損傷を防ぐため、全身麻酔が必要になります。中耳が正常化するまで、チューブの長期の留置が望ましいので、定期的に耳鼻科の診察を受ける必要があります。また、チューブを置いた状態で耳に水が入ると中耳炎を起こす危険があるので、入浴時・水泳時などには耳栓を入れるなどの生活指導が必要です。
アデノイド肥大により耳管を圧迫している場合や、
子どもの場合は、慢性化するため、長期の治療が必要です。症状に変動がありますが、大半の患者さんでは成長とともに軽快するので、根気よく通院することが大切です。
外科的治療の目的は、
菅澤 正
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
…また上咽頭には中耳腔に通じる耳管の開口があるので,耳管が圧迫されることにより,中耳腔の気圧調整不能となり,難聴の大きな原因となる。また,これが原因で,子どもに多い滲出性中耳炎をおこす。学童の場合,成績が低下するので影響は大きい。…
…病変の軽重,耳管の機能の程度により聴力改善の望めない場合もあるが,補聴器がこの場合うまく利用できる。 子どもや老人に多い中耳炎に,滲出性中耳炎とよぶものがある。軽い難聴と耳閉塞感があるが痛みはまずない。…
…慢性中耳炎では鼓膜に穿孔(せんこう)がみられる。軽度の難聴のほかにとくに症状のないものに滲出(しんしゆつ)性中耳炎がある。また,中耳炎の一種に真珠腫があるが,これは上鼓室,あるいは緊張部の辺縁穿孔より外耳道上皮が中耳に侵入し内部に蓄積し,周囲の骨組織に圧迫壊死(えし),融解を起こすため骨欠損を生ずるもので,内耳炎,顔面神経麻痺,脳腫瘍などの合併症を起こす。…
※「滲出性中耳炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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