ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフガニスタン紛争」の意味・わかりやすい解説
アフガニスタン紛争
アフガニスタンふんそう
Afghan War
(2) 2001年にアフガニスタンで始まった国際紛争。2001年9月11日にアメリカ同時テロが発生し,その首謀者であるアルカイダ指導者オサマ・ビン・ラディンの引き渡しに応じないタリバン政権に対し,アメリカのジョージ・W.ブッシュ大統領はテロに対する闘いを宣言した。国連安全保障理事会では国連安保理決議 1368号が採択され,北大西洋条約機構 NATOは集団的自衛権を発動。アメリカとイギリスをはじめとした連合国は,2001年10月7日から空爆を開始,約 2ヵ月ほどでタリバン政権は崩壊した。同 2001年11月にはドイツのボン近郊に有志国連合とアフガニスタン諸勢力の代表らが集まり,暫定政府の成立,ローヤ・ジルガ(国民大会議)の招集などが合意された。同 2001年12月,ハミド・カルザイを議長とするアフガニスタン暫定行政機構が発足。カルザイは 2004年12月に大統領に就任した。その後もタリバンによる攻撃はしばしば活発化し,2009年に就任したアメリカのバラク・オバマ大統領は,アフガニスタン情勢を重視し,アメリカ軍の増派を発表した。2011年5月,アメリカ軍特殊部隊はパキスタンのイスラマバード近郊でビン・ラディンを殺害した。
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