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イトマキエイ イトマキエイMobula japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イトマキエイ
Mobula japonica

トビエイ目トビエイ科の海水魚。体盤幅約 3m。体形はコウモリ(→翼手類)に似て,頭部前方に一対の耳状の鰭(頭鰭)がある。体色は黒褐色。尾部は体盤長の約 3倍の長さがあり,その基部にとげをもつ。胎生。肉は不味。本州,朝鮮半島,中国,ハワイニュージーランド,東部太平洋などに分布する。なお,同じトビエイ科のオニイトマキエイ Manta birostris(通称マンタ)は,成長すると体盤幅が 7m程度になるエイ類最大の種である。

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百科事典マイペディアの解説

イトマキエイ

イトマキエイ科の魚。地方名ギンメ,ユルエなど。体板長2.5m,体重500kgに達する。南日本の沿岸と沖合にすみ,ハワイまで分布する。頭部先端の左右に耳状の頭鰭がある。
→関連項目エイ

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世界大百科事典 第2版の解説

イトマキエイ【Mobula japanica】

エイ目イトマキエイ科の海産魚(イラスト)。頭部前端の左右にコウモリの耳のような形のひれ(頭鰭(とうき))があり,これが糸巻を連想させることに由来した名称。胸びれを広げたときの形から英名はdevil fishまたはdevil rayという。南日本の沿岸や沖合に生息し,南はハワイまで分布する。頭鰭をもつこと以外に,尾部がむち状でたいへんに長く,体板の3倍以上あるのが特徴。尾部には毒針があるが小さい。体板長2.5mに達する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イトマキエイ
いとまきえい / 糸巻
devil ray
[学]Mobula japonica

軟骨魚綱エイ目イトマキエイ科に属する海水魚。日本近海では南日本や東シナ海にみられるが、さらにハワイや太平洋熱帯海域などに広く分布する。胸びれの一部が体の前端に耳状に突出していること、口が体の腹面に位置すること、尾部の中央部に毒針をもつことなどが特徴である。体幅2メートルぐらいになる。日本近海のイトマキエイ類には本種のほかにヒメイトマキエイM. diabolusがあるが、この種は小形で、尾部に毒針をもたない。生殖方法は両種とも卵胎生(らんたいせい)で少数の子を産む。英名は「悪魔の魚」とされているが、性質はきわめておとなしく、人をあまり恐れないところがある。餌(えさ)は小魚やプランクトンで、海の表層部をゆっくり泳ぎ、体前端にある耳状の胸びれを巧みに動かして食べる。定置網などでときどき漁獲されるが、肉は不味であるという。学名に「日本」の名がつけられているように、本種は日本でとれた標本に基づいて1841年に発表されている。近縁種にエイ類中で最大の体幅5~6メートルに達するマンタManta birostrisがある。マンタは上あごに歯がないこと、口が頭の前端にあることなどでイトマキエイ類と区別できる。[仲谷一宏]

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