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インペラトル インペラトル imperator

翻訳|imperator

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

インペラトル
インペラトル
imperator

古代ローマで,インペリウム (命令権) をもつ将軍が外敵に対する相当規模の戦争に勝利を収めたとき,部下の兵士から与えられた称号。任期中,または凱旋まで,この称号を保持できた。ときとして元老院がこの称号を与え,または確認することもあり,共和政末期,軍隊の政治的役割の増大とともにインペラトルは軍事的権威の象徴となった。

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デジタル大辞泉の解説

インペラトル(〈ラテン〉imperator)

《最高命令権をもつ者の意》古代ローマの共和政時代、軍隊司令官にささげられた称号。英語のエンペラー(emperor)はこれによる。

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百科事典マイペディアの解説

インペラトル

ラテン語で文武の命令権(インペリウム)所有者の意。共和政期のローマで,兵士が軍司令官に贈った称号。カエサルはこれを終身用い,アウグストゥス以降は元首(皇帝)の称号の一部となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

インペラトル【imperator】

古代ローマで軍指揮権を帯びた公職者の汎称。ほかに戦功抜群の軍指揮者が兵士らに〈おおインペラトル〉と歓呼されることがあり,たいてい凱旋式を許されるが,国法上は単なる称号で特定の公職ではない。そのため共和政期末の超国法的強権取得者,スラ,ポンペイウスカエサル等が好んでこの称号を名乗った。アウグストゥスはインペラトルをプロコンスル命令権(軍指揮権)取得者と見なし,これを自らの個人名に組み入れたが,ウェスパシアヌス以降その先例が定着してインペラトルは皇帝をさす公称になった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

インペラトル
いんぺらとる
imperatorラテン語

古代ローマにおいて用いられた称号。ローマでは、司令官が、戦勝のあと、兵士によって「インペラトル」と呼びかけられると、その司令官は任期中あるいは凱旋(がいせん)式挙行までの期間、この称号を帯びた。語義は「インペリウム」保持者。最初の確実な例は、紀元前189年にみいだされる。共和政末期には軍事的権威を意味する称号となり、カエサルはこれを永続的に用いた。初代皇帝アウグストゥスは、皇帝としての正式名“Imperator Caesar divi filius Augustus”の冒頭にこれをつけ、以後、最高権力を表す称号として用いられるようになった。しかし、戦勝将軍の称号としての用法も存続し、皇帝は部下の将軍の戦勝の栄誉を自己のものとして数え、正式称号の末尾に「インペラトル何回」というふうにつけた。英語のemperorの語源である。[弓削 達]

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世界大百科事典内のインペラトルの言及

【皇帝】より

…たとえば,ギリシア語のbasileus,basileōn,ペルシア語のshāhānshāhに相当)のようなものがあるが,中世以来ヨーロッパで問題となる,王に優越するものとしての皇帝という名称はローマ帝国に由来する。その場合,ロマンス語およびケルト諸語ではインペラトルimperator,ゲルマン語およびバルト・スラブ語ではカエサルcaesarという,いずれもラテン語の名称が用いられている(ギリシア語については,以下の(3)参照)。(1)imperatorは,〈命令する〉を意味するラテン語imperareに由来し,最初は主として軍隊に対し最高の指揮権をもつ者を指し,アウグストゥスによって,その称号の一部として(imperator caesar)用いられるようになった。…

【皇帝】より

…たとえば,ギリシア語のbasileus,basileōn,ペルシア語のshāhānshāhに相当)のようなものがあるが,中世以来ヨーロッパで問題となる,王に優越するものとしての皇帝という名称はローマ帝国に由来する。その場合,ロマンス語およびケルト諸語ではインペラトルimperator,ゲルマン語およびバルト・スラブ語ではカエサルcaesarという,いずれもラテン語の名称が用いられている(ギリシア語については,以下の(3)参照)。(1)imperatorは,〈命令する〉を意味するラテン語imperareに由来し,最初は主として軍隊に対し最高の指揮権をもつ者を指し,アウグストゥスによって,その称号の一部として(imperator caesar)用いられるようになった。…

【ツァーリ】より

…15~16世紀以降のロシアの君主をさす言葉。日本では英語のczarにより,ツァーともいう。ロシア語ではほかにバビロニア,ローマなどの古代国家や東方諸国の君主をさすのにも使われ,この場合にはヨーロッパ諸国の国王をさすコローリとほぼ同義である。ツァーリは語源的には古代ローマのカエサルCaesarのくずれた形で,これは直接西方からロシア語に入ったという説と,ビザンティウム(ギリシア語)・バルカン(ブルガリア語)経由説とがある。…

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