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エライジン酸 エライジンさんelaidic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エライジン酸
エライジンさん
elaidic acid

炭素原子数 18で,二重結合1個をもつ脂肪酸。その化学式は C17H33COOH である。オレイン酸 (シス形) の幾何異性体でトランス形の構造をもつ。白色鱗片状晶。融点 44~45℃。

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栄養・生化学辞典の解説

エライジン酸

 C18H34O2(mw282.47).脂肪酸の一つ.trans-9-オクタデセン酸.CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOH

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

エライジンさん【エライジン酸 elidic acid】

化学式CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOH。トランス‐9‐オクタデセン酸の慣用名。不飽和脂肪酸の一つ。天然油脂中に大量に存在するオレイン酸(シス型)の異性体で,それ自身は天然には存在しない。水素添加によってステアリン酸になる。融点44.5℃,沸点234℃(15mmHg)の白色固体。オレイン酸を亜硝酸またはセレンを用いて異性化させると得られる。亜硝酸などは触媒として作用するが,セレンの場合0.003~0.1%の量で,150~220℃でエライジン化する。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エライジン酸
えらいじんさん
elaidic acid

鎖式不飽和カルボン酸の一つ。オレイン酸の幾何異性体でトランス-9-オクタデセン酸の構造をもつ()。
 オレイン酸を少量のセレンとともに150~200℃に加熱すると、二重結合の異性化がおこりエライジン酸を生成する(エライジン化)。
 エタノール(エチルアルコール)からの再結晶により白色ろう状の結晶が得られる。水には溶けないが、エタノール、エーテルなどに溶ける。ヨウ化水素と赤リンで還元するとステアリン酸になる。エライジン酸のグリセリドをエライジンとよぶ。代表的なトランス脂肪酸であり、多量に摂取すると悪玉のLDLコレステロールを増加させ心臓疾患のリスクを高めるといわれ、2000年代になって食品のトランス脂肪酸含有量の表示を義務づけたり、使用を制限するなどの規制をする国が増えている。日本ではトランス脂肪酸の平均摂取量はWHO勧告の上限値(全摂取カロリーの1.0%未満)より低く、現在は規制の対象となっていない。[廣田 穰]

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