デジタル大辞泉
「カドミウムイエロー」の意味・読み・例文・類語
カドミウム‐イエロー(cadmium yellow)
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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カドミウムイェロー
cadmium yellow
硫化カドミウムCdSと硫化亜鉛ZnSの固溶体,CdS・nZnSを組成とする淡黄色ないし橙黄色の無機顔料。硫化亜鉛が少なくなると黄色が濃くなる。着色力大で,耐薬品性,耐熱性,耐溶剤性が優れている。高級絵具,塗料,印刷インキ,合成樹脂・ガラス着色用に広く用いられる。とくに耐熱性の要求されるプラスチックの着色に適している。製法は,硫化カドミウムと硫酸亜鉛の混合水溶液に硫化ナトリウム水溶液を反応させ,得られた沈殿をろ過乾燥後,洗浄,乾燥,粉砕する。硫化ナトリウムのかわりに硫化バリウムを反応させるとリトポンタイプの顔料が得られる。毒性があり毒物及び劇物取締法の〈劇物〉に指定されている。
執筆者:新井 吉衞
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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「カドミウムイエロー」の意味・わかりやすい解説
カドミウムイエロー
硫化カドミウムCdSを主成分とする黄色顔料。カドミウム塩の水溶液に硫化水素または硫化ナトリウムを加えて沈殿させてつくる。絵具,ラッカー,プラスチックなどの着色に使用。着色力大で,耐薬品性,耐熱性,耐溶剤性にすぐれている。しかし毒性もあるところから,毒物及び劇物取締法の劇物に指定されている。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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カドミウム・イエロー
cadmium yellow
絵具の色名の一つ。硫化カドミウムから成る黄色顔料。 1817年 F.シュトローマイヤーによって発見されたが,油絵具として用いられたのは 29年で,広く市販されたのは 46年以降。色相は淡黄色から橙黄色まで,すなわちレモンペール,レモンライト,レモンディープ,オレンジの各種がある。熱によって暗色化するが,もとに戻る性質がある。この顔料は油絵具では不透明色で被覆力が大きい。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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