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カブウェ人 カブウェじんKabwe man

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カブウェ人
カブウェじん
Kabwe man

ザンビアカブウェブロークンヒル)鉱山で発見された化石人類。1921年にトム・ツウィグラーによって頭蓋骨が,次いで同 1921年に A.アームストロング,また 1925年にはアレシュ・フルドリチカによって若干の骨片が発見された。時代は,伴出した動物化石から更新世中期(約 50万~30万年前)と推定され,文化遺物も中期旧石器時代の前スティルベイ文化のものとみなされている。下顎は欠けているが,頭骨はよく保存されていて,顔面は長く頑強であり,上顎骨はよく発達し犬歯窩はない。歯は大きくホモ・エレクトゥス類(→原人類)と同じくらいで,摩耗は激しい。眼窩上隆起や後頭隆起は著しく発達している。額は傾斜し,頭は低いが,長く幅広い。脳容量は約 1300cm3と計測される。これらの特徴はヨーロッパの典型的ネアンデルタール人と似た点も多く,ジャワのソロ人アフリカ南端のサルダニャ人(→サルダニャ頭骨)などとともに旧人類に含まれると考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カブウェ人
かぶうぇじん
Kabwe man

アフリカの旧人を代表する化石人類。以前はローデシア人Rhodesian manとよばれた。1921年ザンビア北ローデシア)、カブウェブロークン・ヒル鉱山で鉱山労働者が頭骨や四肢骨を発見した。頭骨の骨は厚く眼窩(がんか)上隆起はきわめて強大で、前頭骨は強く傾斜し、外後頭隆起の突出も著しい。顔面、そして口蓋(こうがい)はきわめて大きい。しかし、脳容積は1300ミリリットルで、旧人としてはやや小さめである。四肢骨は華奢(きゃしゃ)で現代人に近い。上部更新世(洪積世)のガンブリアン期に属し、4万年前(放射性炭素法による)に生存したジャワのソロ人によく似ているといわれる。ホモ・ローデシエンシスとよばれたこともある。なお、その歯には数多くのむし歯が発見されているが、化石人類としてはきわめて珍しい。[香原志勢]

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