カリ肥料(読み)カリひりょう(英語表記)potassic fertilizer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カリ肥料
カリひりょう
potassic fertilizer

窒素,リン酸とともに,肥料3要素の一つとして欠かせない肥料。塩化カリウム硫酸カリウム主成分とするカリ塩塩化カリ硫酸カリ,硫酸苦土カリ重炭酸カリがある。日本にはカリウム資源がないので,全量をアメリカ,ヨーロッパなどからの輸入に依存している。 1970年頃からカリの肥効認識が高まり,従来の窒素偏重を是正するため,配合肥料複合肥料のカリ原料としてカリ消費が増加している。

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百科事典マイペディアの解説

カリ肥料【カリひりょう】

作物に不可欠なカリウムを多量に含む肥料。無機質肥料として塩化カリウム硫酸カリウムが主要なもの。ほかに,草木灰(炭酸カリウム),海藻灰(ケイ酸カリウム)がある。有機質肥料の堆厩肥(たいきゅうひ)にもカリウムは含まれており,微量(約1%)であるが肥効は早い。
→関連項目化学肥料肥料工業

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世界大百科事典 第2版の解説

カリひりょう【カリ肥料 potassic fertilizer】

カリウムを有効成分とする肥料の総称。現在日本でカリ肥料として使用されているものの大部分は硫酸カリおよび塩化カリである。またこれらカリ塩の大部分は複合肥料の原料として用いられている。カリは古くから自給肥料の形で使用されており,堆厩肥(たいきゆうひ),草木緑肥家畜糞尿(ふんによう)などで供給されていた。塩化カリの主要産出国は,旧ソ連,カナダ,ドイツ,フランス,アメリカ,イスラエル,スペイン,ポーランドなどである。

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大辞林 第三版の解説

カリひりょう【カリ肥料】

カリウムを有効成分として含む肥料。窒素肥料・リン酸肥料とともに肥料の三要素の一。木灰きばい・硫酸カリ・塩化カリなど。カリ質肥料。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カリ肥料
かりひりょう

カリ(カリウムの工業的通称名)を主成分とする肥料の総称。草木灰は昔から肥料として使用されてきたが、その主成分であるカリの語源はアラビア語で灰を意味する。現在日本で使用されているカリ肥料は塩化カリ(塩化カリウム)と硫酸カリ(硫酸カリウム)であるが、そのほぼ全量を輸入に頼っている。
 塩化カリ、硫酸カリともに水溶性の速効性肥料で、いずれも化学的には中性であるが、生理的酸性肥料で長期間連用すると土壌を酸性化する。塩化カリはおもにカーナライト、シルビニットなどのカリ鉱石や自然の鹹水(かんすい)(塩水)から濃縮分離したカリ塩溶液から製造される。硫酸カリはカリ鉱石中の硫酸塩を利用する方法のほか、カリ塩に硫酸を反応させてつくられるもの、塩酸を製造する際の副産物として得られるものなどがある。両者の肥効の差ははっきりしない場合が多いが、どちらかといえば硫酸カリの有利性を認める試験結果が多い。タバコ、イチゴ、ジャガイモ、レタスなどはとくに塩素を嫌うので、硫酸カリがよいとされる。国内消費に占める両者の割合は約8対2で塩化カリのほうが多い。成分含有量は塩化カリが50%(水溶性カリとして)、硫酸カリが45%以上である。
 カリ肥料は作物に対する過剰障害は出にくいが、一度に多量に施すと溶脱や作物による余分な吸収や種子の発芽障害がおこることがある。この改善のため、溶解度の調整を試みたケイ酸カリ肥料が開発され、おもに化成肥料の原料に使用されている。カリ肥料の多くは複合肥料の形で消費されている。[小山雄生]
『伊達昇・塩崎尚郎編著『肥料便覧』第5版(1997・農山漁村文化協会) ▽肥料協会新聞部編『肥料年鑑』各年版(肥料協会)』

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