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カルバゾール carbazole

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カルバゾール
carbazole

コールタールのアントラセン油部分から抽出分離される無色葉状晶。融点 245℃。昇華性がある。染料原料,耐熱性高分子原料,とりわけ,すぐれた紫色の顔料であるカルバゾールジオキサジンバイオレットの原料となる。

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世界大百科事典 第2版の解説

カルバゾール【carbazole】

コールタールのアントラセン留分に含まれる三環式化合物。ジベンゾピロールともいう。無色の結晶で昇華性があり,融点247℃,沸点355.96℃。アルコール,アセトンに溶けるが,水,ベンゼン,氷酢酸には溶けない。強い蛍光を示すことがあるが,純粋であれば蛍光を示さない。窒素原子には塩基性がなく,カリウム,ナトリウム塩などをつくる。アントラセン油から抽出して用いられるが,合成法は,シクロヘキサノンフェニルヒドラジンを原料にして,E.フィッシャーのインドール合成法と同様にして,テトラヒドロ体をつくり脱水素するのが一般的である。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カルバゾール
かるばぞーる
carbazole

窒素を含む複素環式化合物の一つ。ジベンゾピロールdibenzopyrroleともいう。石炭の乾留により得られるコールタール中に含まれ、コールタールの分留で高沸点の留分として得られるアントラセン油から分離・精製する。原油にも含まれている。昇華性をもつ無色の結晶で、水には溶けず、エタノール(エチルアルコール)やエーテルにも溶けにくい。この化合物を濃硫酸に溶かした溶液に硝酸イオンや亜硝酸イオンを加えると暗緑色を呈するので、これらのイオンの検出に用いる。工業的には染料とプラスチックの合成原料としての用途がある。[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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