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キンマ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キンマ

キンマ手 (蒟醤手) ともいう。タイ北部のチエンマイを主産地とする漆器。多くは竹を細かく編んで作った素地 (きじ) すなわち籃胎 (らんたい。→籃胎漆器 ) に黒漆を塗り,文様を線彫し,他の色の漆を埋めてとぎ出す。近世以降「金馬」の名称で日本にもたらされ,茶人間で愛好された。江戸末期からは四国の高松でもこれを模した作品,蒟醤 (→玉楮象谷 ) が作られている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キンマ
きんま
betel
[学]Piper betle L.

コショウ科の常緑藤本(とうほん)。マレーシア原産といわれ、インド、東南アジアで広く栽培され、木や垣根によじ登らせる。葉はやや厚く、卵形で先端はとがり基部は心臓形、左右不等で長さ7~20センチメートル、葉柄は長さ1~2.5センチメートル。雌雄異株で雌株のほうが多いという。雄株の穂状花序は7~15センチメートル、雌株のはそれより長い。葉をインドではパンpanとよび、辛味と芳香があるので、古くから口臭を除き、声をよくするために新鮮な葉をかむ風習がある。普通は葉柄と葉の先を除き、葉身の中央に水で練った石灰を塗り、ビンロウジの未熟な種子の小片を置き、さらに味をよくし、薬効を高めるために砂糖、ココナッツ、チョウジ、カルダモン、ウイキョウ、カンゾウ、ニクズク、タバコなどを好みにあわせて加え、葉で包んで口中に入れ時間をかけてかむ。胃腸や歯をじょうぶにし、駆虫の効果もある。ビンロウジの赤い色素とタンニンがアルカリ液に接するために口中と唾液(だえき)は紅色になる。この風習はインド、マレーシア、ベトナム、中国南部、インドネシア、さらにアラビア、アフリカでも行われていて、人類の3分の1の嗜好(しこう)品となっている。[長沢元夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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