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ギボシムシ

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百科事典マイペディアの解説

ギボシムシ

腸鰓(ちょうさい)類の半索動物の総称。体長15〜40cm,円錐状の吻(ふん)の後部に短い円筒形の襟(えり)があって長い胴に続く。体は切れやすいが再生能力が強い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ギボシムシ
ぎぼしむし / 擬宝珠虫

半索動物門腸鰓(ちょうさい)綱に属する海産動物の総称。虫体は細長い円筒形で、全長3センチメートル程度から2.5メートルに達する種まである。体表は繊毛と粘液とに覆われ、非常に軟弱でちぎれやすい。一般に黄白色。虫体は前方から吻(ふん)、襟、躯幹(くかん)に区分される。吻はどんぐり形で、和名はこれを擬宝珠(ぎぼし)に見立てたもの。短い襟および長大な躯幹の薄い壁に囲まれたまっすぐの腔所(こうしょ)が消化管で、口は吻の腹方に、肛門(こうもん)は躯幹の後端にそれぞれ開く。咽頭(いんとう)の左右各背側壁にU字形をした鰓裂が多数前後に一列に並ぶ。鰓裂は多くの場合、外界に直接開口することはない。
 雌雄異体で体外受精。有性生殖には、トルナリアtornariaとよばれる浮遊幼生期を経る間接発生と、それを経ない直接発生とがある。また、出芽による無性生殖も知られ、ヒメギボシムシPtychodera flavaのように高い再生能力をもつ種もある。砂泥中に潜み、体表の繊毛のおこす水流に運ばれてきた有機物細片を濾過摂餌(ろかせつじ)するほか、大量に飲み込んだ砂泥中の有機物をも食物として利用する。ワダツミギボシムシBalanoglossus carnosusは、U字形の巣穴にすみ、砂でできた紐(ひも)状の糞(ふん)を底表面に積み上げる。特有の強いにおい(近年、ハロゲン化フェノールやハロゲン化インドール類であることがわかった)を発し、また刺激により発光する種が多数知られている。
 これまでに3科12属73種が、熱帯から温帯の潮間帯および浅海を中心に、極地方を除く全世界の潮間帯から深海底まで知られている。日本近海には前述の2種のほかに、未記録種を含む相当数の種が生息する。[西川輝昭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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