翻訳|guillotine
1789年,パリ大学の解剖学教授で,フランスの憲法制定国民議会議員となったギヨタンJoseph Ignace Guillotin(1738-1814)により改良考案された斬首装置。ギヨチンともいい,断頭台と訳す。この種の機械は以前からヨーロッパ各地にあったが,92年3月20日,立法議会により死刑執行の装置として正式に採用され,同年4月25日,グレーブ広場(現在のパリ市庁舎前の広場)で強盗殺人犯の処刑の際に初めて使用された。その後ギロチンはフランスでは1981年の死刑廃止まで使用されるが,とくに革命中は頻繁に用いられた。たとえば,革命が激化した1793年3月から94年7月までの1年5ヵ月間だけでも,パリでは約2500人がギロチンで処刑された。最近ではアルジェリア民族解放戦線の活動家の処刑にも使用された。なおルイ16世と王妃マリー・アントアネットを処刑したサンソンSanson親子は,19世紀までパリ市で代々死刑執行人を務めた家系として知られている。
執筆者:小井 高志
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フランス革命以来、死刑に使用された断頭台。正しくはギヨチーヌと発音され、古くから南フランスやイタリアで用いられていたのを、憲法制定議会議員となった医者のギヨタンJoseph Ignace Guillotin(1738―1814)が、刑死者の苦痛を軽減するために、その採用を提案したことから、この名でよばれることとなった。彼が発明者であったとするのは誤りである。重く、かつ鋭利な刃が一瞬のうちに落下して死をもたらすので、事実、苦痛が軽いことに加えて、処刑に要する時間も短く、この後者の理由が、恐怖政治の激化とともにその「能率性」を買われて、人数をこなすのに活用されて恐れられ、恐怖政治のシンボルとなった。1981年に廃止。
[樋口謹一]
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ギヨティーヌともいう。フランス革命時代に用いられた断頭台。国民議会議員で医師,解剖学教授であったギョタンの提案により,拷問と斬首の刑を廃止するという人道的目的のために採用された。のちに恐怖政治の象徴となる。
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