デジタル大辞泉 「クエンカ」の意味・読み・例文・類語
クエンカ(Cuenca)
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
エクアドル南部の山間部にあるアスワイ州の州都。首都キトの南300kmに位置し,標高2582mの盆地にある。人口30万3994(2003)で同国第3の大都市だが,海岸地方における産業と交通の発達により同市の重要性は低下した。パナマ帽と陶器の生産で知られる。1557年,スペイン人コンキスタドールが建設,以後鉱山開発で繁栄し,新旧の聖堂をはじめ,修道院,教会が多く,大学もあって文教都市となっている。
執筆者:寿里 順平
スペイン中東部,新カスティリャ地方の同名県の県都。人口3万9860(1982)。県都クエンカは,河川の浸食と風化でできた奇抜な形の丘の頂に,中世の要塞と町並みが続き,その景観から〈魔法にかけられた都市〉と呼ばれている。クエンカ県は中央台地の南端に位置する山がちな地形を利用して牧畜業が営まれ,穀物,オリーブ,ブドウなども産出する。
執筆者:鈴木 昭一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
スペイン中央部、カスティーリャ・ラ・マンチャ地方クエンカ県の県都。人口4万6341(2001)。フッカル川の上流、標高約100メートルの峡谷に臨み、外界とは橋で結ばれる。9世紀にイスラム教徒が占領して城塞(じょうさい)を建設し、1177年カスティーリャのアルフォンソ8世が奪回した古い都市。中世のおもかげを残し、城壁で囲まれ、七つの城門から狭い道が急坂をなしてゴシック様式の大寺院や城へと続いている。銀細工などの伝統的な手工業がみられる。1996年に「歴史的城壁都市クエンカ」として世界遺産の文化遺産に登録されている(世界文化遺産)。
[田辺 裕・滝沢由美子]
南アメリカ北西部、エクアドルの高原盆地南部の標高2600メートルにある古都。人口27万6964(2001)。1557年に建設され、植民地時代の景観をよくとどめた整備された町並みで知られる。太平洋岸低地におけるプランテーション経営者などの別荘が多く、観光地になっている。周辺は肥沃(ひよく)な農業地帯(酪農と混合農業)で、キナ皮(マラリアの特効薬キニーネの原料)や皮革、陶器、砂糖、毛織物、機械などの工場がある。日本の企業の進出もみられる。
[山本正三]
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