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クリアレス curiales

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世界大百科事典 第2版の解説

クリアレス【curiales】

古代ローマの最古期における市民団編成の単位であるクリアcuriaに属する成員。クリアは本来貴顕氏族からなる宗教的集団であり,首長と祭司を選出し集会の場所を持っていた。国制上の区分におけるクリアは最古の民会の下部単位を成し,また,軍制上は最古の軍隊組織の単位を成していたことで重要である。しかし,共和政期における非貴族系市民の地位の上昇に伴って,クリアは国制・軍制上の意味を失い,宗教的意味だけが後世にも残された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クリアレス
くりあれす
curialesラテン語

後期ローマ帝国の都市参事会員。古くはデクリオネスとよばれた。都市参事会員は、都市の有力者として帝政初期には名誉ある地位とみなされ、進んで私費をはたいて故郷の都市の美化と公共施設の整備に努め、帝国の繁栄を担った。しかし、さまざまな国家的負担を負わされるようになり、しだいに有産者は都市参事会員になることを嫌がるようになった。とくに、都市領域の徴税責任を負わされ、未収税額を自己の財産で埋め合わせることを強いられたので、経済的に衰退の途をたどり、重荷に耐えかねて都市を逃げ出す者さえ続出した。ディオクレティアヌス帝、コンスタンティヌス帝以後、参事会員身分は世襲とされ、参事会員の逃亡を防ぎ、逃亡者を追及する法律が相次いで出された。参事会員が自己の都市を捨てた場合、罰として、捨てた都市と新しい都市との両方で都市参事会員の義務を果たさねばならなかった。
 参事会員の義務は、個人にではなくその財産に結び付けられ、財産とともに相続された。参事会員が不足する場合には強制的に指名された。そしてついには、参事会員とされることは一つの刑罰とさえなっていた。[市川雅俊]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内のクリアレスの言及

【ローマ】より

…ディオクレティアヌスが始めた新税制(カピタティオ・ユガティオ制)は全帝国の農地と農民に対してさまざまな現物課税を行った。この税収を確保するために農民や小作人(コロヌス)は農地からの移動を禁じられ,徴税責任者とされた都市参事会員も世襲身分(クリアレスと呼ばれた)とされた。332年の勅法は逃亡したコロヌスを鎖で縛ることを命じた。…

※「クリアレス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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