クロラール

化学辞典 第2版「クロラール」の解説

クロラール
クロラール
chloral

trichloroacetaldehyde.C2HCl3O(147.39).CCl3CHO.エチルアルコール塩素化で生成するヘミアセタールCl3CCH(OH)OC2H5加水分解して合成する.刺激臭のある無色液体.融点-57 ℃,沸点98 ℃.1.512.1.512.等モル量の水を加えると発熱して抱水クロラールCCl3CH(OH)2に変化する.抱水クロラールは無色の板状晶.融点57 ℃,沸点96~98 ℃(クロラールと水に解離).水に易溶.LD50 479 mg/kg(ラット経口).抱水クロラールに濃硫酸を加えて蒸留すればクロラールが得られる.銀の検出および定量試のほか催眠剤として用いられる.[CAS 75-87-6]

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日本大百科全書(ニッポニカ)「クロラール」の解説

クロラール
くろらーる
chloral

脂肪族アルデヒドの一つ。正式にはトリクロロエタナールというが、トリクロロアセトアルデヒドともいう。刺激臭のある無色油状液体。エタノールに塩素を作用させて合成する。当量の水と反応して抱水クロラールCCl3CH(OH)2を生成する。抱水クロラールは融点51.6℃、沸点96~98℃の無色板状晶。クロラールはエタノールと反応してクロラールエチラートとなる。抱水クロラールと濃硫酸を振り混ぜ、油層を分離し、蒸留するとクロラールが容易に得られる。催眠作用がある。

[谷利陸平]

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精選版 日本国語大辞典「クロラール」の解説

クロラール

〘名〙 (Chloral)⸨クロラル⸩ アセトアルデヒドの誘導体の一つ。化学式 CCl3CHO 刺激臭のある無色の液体。エチルアルコールに塩素を作用させてつくる。殺虫剤DDTの製造原料として、また分析試薬などに用いられる。また、当量の水を加えると、無色板状の抱水クロラール(化学式 CCl3CHO・H2O)に変化し、催眠剤などに用いられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「クロラール」の解説

クロラール
chloral

トリクロロアセトアルデヒドともいう。抱水クロラールに濃硫酸を加えて蒸留すると得られる刺激臭のある無色の液体。融点-57.5℃,沸点 97.83℃。催眠剤。麻酔法の開発期に用いられた。クロロベンゼンとともに DDTの原料としても用いられた。

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百科事典マイペディア「クロラール」の解説

クロラール

化学式はCCl3CHO。トリクロロアセトアルデヒドとも。刺激臭ある無色の液体。融点−57.5℃,沸点97.83℃。水,エタノールなどに可溶。DDTの製造原料に用いられた。→抱水クロラール
→関連項目カフェインDDT

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栄養・生化学辞典「クロラール」の解説

クロラール

 C2HCl3O(mw147.40).Cl3CCHO.トリクロロアセトアルデヒド.化学合成の原料などとして使われる.

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デジタル大辞泉「クロラール」の解説

クロラール(chloral)

刺激臭のある無色の液体。エチルアルコール塩素を作用させて作る。DDTの原料に用いられた。

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世界大百科事典 第2版「クロラール」の解説

クロラール【chloral】

脂肪族アルデヒドの一つ。化学式CCl3CHO。トリクロロアセトアルデヒドともいう。刺激臭のある無色の液体。融点-57.5℃,沸点97.83℃。エチルアルコールを塩素化し,合成する。重合しやすく,白色粉末のメタクロラールとなる。また当量の水と水和物を形成し,抱水クロラールchloral hydrate CCl3CH(OH)2となる。抱水クロラールは,融点51.6℃の無色板状結晶で,96℃でクロラールと水に分解する。

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