精選版 日本国語大辞典 「油層」の意味・読み・例文・類語
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原油を埋蔵している地下の貯留層をいう。油層の多くは に示すような馬の鞍(くら)の形をした背斜構造中にある。油は背斜構造の頂部に存在し、高い圧力の下で天然ガスを溶解している。このガスを溶解ガスという。油層の周囲には油田水がある。これを端水(はすい)という。油田水は油層の油の存在する所にもある。これを間隙水(かんげきすい)という。油層によっては のように、頂部に遊離した天然ガスが存在することがある。この部分をガスキャップという。地下で生成した油は石油根源岩より移動し、背斜構造の頂部に集積し油層を形成するが、油層の上に堆積(たいせき)しているキャップロックあるいは帽岩とよばれる不浸透性の地層により、地表へ流出することなく数百万年以上の長い間地下に保存されている。油層の岩石は砂岩、石灰岩、凝灰岩などよりなり、岩石粒子の間隙に油が存在している。中東の大油田では石灰岩の油層から産油している例が多い。油層岩石の浸透性は油層の重要な性質である。浸透性とは流体が岩石中を流れるときの流れやすさを示す尺度である。岩石の浸透性は浸透率という係数で表され、単位はダルシーである。一般にはダルシーの1000分の1のミリダルシーを用いている。多くの油層の浸透率は数十から数百ミリダルシーであるが、中東の大油田は数ダルシー以上の油層をもつ。大油田になるには、油層規模が大きいほかに浸透率の高いことも条件の一つである。油層深度は数十メートルから5000メートル以上に及び、深度はしだいに深くなる傾向にある。
[田中正三]
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