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グアノ guano

翻訳|guano

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グアノ
guano

海鳥類,コウモリ類,アザラシ類の糞の堆積物で上質の有機肥料となるもの。鳥類のグアノの主産地は,ウ,ペリカン,カツオドリが多くすみ,雨量の少いペルー沿岸および西南アフリカ沿岸の島嶼である。コウモリのグアノは世界各地の洞窟から出る。アザラシ類のグアノは,ペルーの北西沖合いのロボスデティエラ島やロボスデアフエラ諸島にかなり厚く堆積している。鳥類のグアノはおよそ 11~16%の窒素化合物,8~12%のリン酸塩,2~3%のカリウムを含むが,他のものはこれより肥料としての価値は劣る。語源は海鳥糞を意味するペルー語 kuanu,またはスペイン語 hanmuから転訛したもの。

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デジタル大辞泉の解説

グアノ(guano)

海鳥などの糞(ふん)が堆積(たいせき)し固まったもの。ペルー・チリ・セイシェルなどのものが有名。燐酸肥料に利用される。糞化石鳥糞石

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百科事典マイペディアの解説

グアノ

海鳥の糞(ふん)が堆積凝固したもの。南米,オーストラリア,アフリカなどの島や沿岸に見られる。乾燥地のものは窒素質グアノと呼ばれ,良質の窒素肥料で,ペルー,チリ産のものは特に有名。
→関連項目ウ(鵜)西沙群島尿酸ハウランド[島]バジェスタ[島]ペルー

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岩石学辞典の解説

グアノ

燐酸の堆積物で,海鳥の糞が集積して形成されたもの.南米アタカマ(Atacama)砂漠のような乾燥気候では,これらは著しい堆積物を作り,肥料として利用されている.堆積物は堆積した時間と風化作用の程度によって粉になりやすいか,緻密なものになる[Merrill : 1897].太平洋岸や西インド諸島のような乾燥地帯で鳥の糞が溶脱作用(leaching)を受けてできた燐酸塩あるいは硝酸塩鉱床をいう[隅田 : 2002].ペルーでhuanuは糞,肥料の意味.

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世界大百科事典 第2版の解説

グアノ【guano】

熱帯の海岸や島に野生する海鳥の糞尿が堆積したもの。名称は南米ペルーのグアナイシロハラヒメウ(現地名グアナイguanay)という鳥の名に由来。ペルー沖の島でとれるものはとくに有名で,ペルーグアノとして19世紀中ごろより濃厚窒素質肥料として世界市場に盛んに輸出された。グアノには窒素質グアノとリン酸質グアノの2種類がある。窒素質グアノは降雨量の少ない乾燥地に海鳥糞が堆積したもので,ほとんど分解されずに乾燥したため窒素に富む。

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大辞林 第三版の解説

グアノ【guano】

海鳥の排泄物が堆積し固化したもの。グアニンを含む。リン酸に富むものはリン鉱石とし、窒素に富むものは肥料として用いられた。チリ・ペルー沿岸や南太平洋の島々に多く産する。鳥糞石ちようふんせき。海鳥糞。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グアノ
ぐあの
guano

海中や海岸の島に生息する海鳥の排泄(はいせつ)物の堆積(たいせき)固化によって生成された物質の総称。洞窟(どうくつ)に生息するコウモリの排泄物や死体から生成されることもあり、バットグアノと称して区別されることもある。どちらもカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニア基などの含水リン酸塩鉱物を主とした集合で、石灰質の岩石からなる地質の場合によく発達する。岩石の岩質によっては、上記成分以外にアルミニウムや鉄が加わることもある。構成鉱物の多くは弱酸に可溶で、水にも少量は溶解するため、リン酸肥料として用いられる。グアノの産地としては、ペルー、南アフリカ共和国などが有名であり、バットグアノの例としては、西オーストラリアのものが詳しく研究されている。グアノの語源は、インカのケチュア人のことばで肥料となる糞(ふん)を意味するクアヌkuanuに由来するとされる。[加藤 昭]

肥料

(1)窒素質グアノ、(2)リン酸質グアノ、(3)バットグアノの3種類がある。
(1)は降雨量の少ない乾燥地でできたもので、古くからペルー・グアノの名で親しまれてきた有機質肥料である。これはもっとも古い販売肥料として有名で、19世紀前半には盛んに採掘、輸出された。窒素質グアノは普通肥料として規格化されており、窒素13~16%、リン酸8~11%、カリ1.6~2.5%を含み、施用にあたっては土壌と混和させる。
(2)は降雨量の多い、母岩が炭酸石灰である南洋方面の高温地帯でできたもの。窒素は大部分雨で流出し、リン酸分だけが母岩の炭酸石灰に作用して、難溶性のリン酸三石灰として沈殿堆積する。リン酸を多く含むが、品質が多様でその価値が主成分の含有量のみに依存しない特殊肥料に指定されている。
(3)はコウモリの排泄物やその死体が堆積したもので、これもリン酸を多く含み、特殊肥料に指定されている。[小山雄生]

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世界大百科事典内のグアノの言及

【オセアニア】より

…単調ではあるが険しい断崖の海岸線をめぐらし,島の中央部にかつてのラグーンが凹地となって名ごりをとどめることが多い。この凹地に海鳥の糞が長年月の間にいわゆるグアノ・リン鉱石として厚く堆積していることもある。ミクロネシアのナウル島やオーシャン島がそうしたリン鉱石を産する隆起サンゴ礁である。…

【ナウル】より

…正式名称=ナウル共和国Republic of Nauru面積=21km2人口(1996)=1万1000人首都=ヤレンYaren(日本との時差=+3時間)主要言語=ナウル語,英語通貨=オーストラリア・ドルAustralian Dollar赤道の南約50kmの南緯0゜31′,東経166゜56′の太平洋上にある共和国。共和国としては面積(伊豆大島の1/4足らず),人口ともに世界最小である。
[自然]
 ナウル島は最高点でも65mにすぎない,平たんな隆起サンゴ礁の島である。…

【ポリネシア】より

…また,マラリアを媒介するハマダラカもポリネシアにみられない。東ポリネシアの鳥類はグンカンドリ,アホウドリ,ウミツバメ,アジサシなどの海鳥であり,島に植物の種子を運んだり,排泄物の堆積したリン灰分の豊かなグアノをもたらした。鉱物資源はマカテア島のリン鉱石(1966年採掘中止)だけであったが,最近,海洋底のマンガン団塊や熱水鉱床が注目され始めている。…

※「グアノ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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