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デジタル大辞泉の解説

う[五十音]

五十音図ア行の第3音。五母音の一。後舌の閉母音。[u]
平仮名「う」は「宇」の草体から。片仮名「ウ」は「宇」の冠から。
[補説]五十音図ワ行の第3音としても重出。

う[助動]

[助動][○|○|う|(う)|○|○]《推量の助動詞「む」の音変化》現代語では、五段活用動詞、形容詞、形容動詞、助動詞「たい」「ない」「だ」「です」「ます」「た」「ようだ」「そうだ」などの未然形に付く。
話し手の意志・決意を表す。「よし、君が来るまで待と
「神崎(かんざき)の渡し守が秀句にすいた程に教へてやら」〈虎明狂・薩摩守
相手に対する勧誘や婉曲(えんきょく)な命令の意を表す。「日が暮れないうちに帰ろ」「そろそろ仕事にかかろじゃないか」
話し手の推量・想像の意を表す。「この仕事がかたづくのは夕方になろ
「一段とよから」〈虎明狂・仏師
当然・適当の意を表す。「必要の品なら注文してよかろ
(接続助詞「と」「が」などを伴って)仮定の意を表す。「だれがなんと言おと気にしない」「たいへんだろが、がんばってくれ」
仮想の意を表す。「なろことなら、私が身代わりになりたい」
実現の可能性がある意を表す。「足の遅い彼が一着になろはずがない」→よう
[補説]「う」は中世前期「む」から転じて生じ、古くは「む」と同じく、すべての活用語の未然形に付いた。現代語では、3の場合、「今夜は雨が降るだろう(でしょう)」のように「だろう(でしょう)」を用いるのが普通で、他は「ましょう」の形か、改まった表現の中でしか用いられない。なお、連体形は、67のように形式名詞「こと」「もの」「はず」などに接する場合に限って用いられ、主観的な情意を表現する終止形に比し、客観性のある表現となる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

五十音図ア行第三段の仮名。五十音図ワ行第三段の仮名としても重出。後舌の狭閉母音。
平仮名「う」は「宇」の草体。片仮名「ウ」は「宇」の冠。

( 助動 ) ( ○ ・○ ・う ・ (う) ・○ ・○ )
〔推量の助動詞。推量の助動詞「む」の転。中世前期以降の語。現代語では連体形は用法がきわめて限定され、普通の話し言葉には用いない〕
五段・ラ変の動詞、形容詞、形容動詞および助動詞「ます」「です」「た」「たい」「ない」「だ」「ようだ」などの未然形に接続する。
話し手の意志・決意を表す。…しよう。 「明日はきっと行こ」 「忘れてしまお
勧誘や婉曲な命令を表す。下に「か」「じゃないか」などが付いて、意味を強めることがある。…しよう。 「早く行こ」 「一緒に飯でも食おか」 「静かに聞こじゃないか」
話し手の推量や想像を表す。また、婉曲表現をつくる。…だろう。 「家では心配しているだろ」 「あそこは便利だろ」 「腹も立とが許してくれ」
疑問を表す語を伴って疑問・質問・反語などを表す。 「どこから来たのでしょ」 「春が来ても何がうれしかろか」
当然・適当の意を表す。…のはずだ。…して当然だ。…のがよい。 「行くが良かろ
(「うとする」の形で)それが実現する直前であることを表す。 「叫ぼとして目が覚めた」 「まさに沈もとする夕日」
(連体形を用いて)仮想の意を表す。 「笑おにも笑えない」 「大学生ともあろ者がそんな漢字も書けないのか」

( 接尾 )

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


五十音図第1行第3段の仮名。平仮名の「う」は「宇」の草体から、片仮名の「ウ」は「宇」の冠(かんむり)から変化してできたものである。万葉仮名では「于、汗、有、宇、烏、羽(以上音仮名)、卯、兎、莵、得(以上訓仮名)」などが使われた。ほかに草仮名としては「(有)」「(雲)」「(憂)」「(羽)」「(于)」などがある。
 音韻的には5母音の一つ/u/にあたる。近畿方言などの[u]は唇を丸める奥舌母音であるが、東京方言などでは唇を丸めずかなり前寄りの母音であるから、[m]で表すのが適当である。「う」の仮名は、ウ段やオ段の長音の引き音節部分(「食う」「けんきゅう(研究)」「書こう」「とうきょう(東京)」)にも、また外国語を「ウィンドー」「ウェスト」「ウォーム」のように表記する場合にも用いられる。[上野和昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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