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グリコ・森永事件

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

グリコ・森永事件

1984年3月、江崎グリコの社長が誘拐された。その後、「かい人21面相」を名乗る犯人グループが青酸ソーダ入り菓子をスーパーなどに置き、食品企業を次々に脅迫。85年8月、「もお やめや」と犯行終結を宣言した。この間、マスコミに挑戦状が送りつけられ、劇場型犯罪と呼ばれた。警察庁は広域重要114号事件に指定。大阪府警が発表した似顔絵は「キツネ目の男」と呼ばれた。2000年2月、すべての時効が成立した。

(2016-08-01 朝日新聞 夕刊 大文化)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グリコ・森永事件
グリコ・もりながじけん

1984~85年,江崎グリコ社長の誘拐,同社や森永製菓をはじめとする食品メーカーなどに対する脅迫,毒物入り菓子の店頭への放置などが行なわれた一連の 28件の事件。「かい人21面相」を名のる犯人グループからマスメディア各社に声明が送られ,警察の捜査が攪乱された。犯行の経過が国民の多大な注目を集めたことから劇場型犯罪と呼ばれた。1984年3月,兵庫県西宮市の江崎グリコ社長宅に犯人グループが押し入り社長を誘拐。犯人グループは身代金 10億円と金塊 100kgを要求したが,誘拐から 3日後,社長は監禁されていた倉庫から自力で脱出した。4月,犯人グループからマスメディアに犯行声明が届き,また江崎グリコ本社などへの連続放火事件が発生。警察庁は一連の事件を広域重要114事件に指定した。5月,犯人グループが江崎グリコ製品への青酸(→シアン化ナトリウム)混入を示唆する手紙をマスメディアに送付,それが新聞に掲載されたため,店頭から江崎グリコ製の商品が撤去され製造工場も停止し,同社に数十億円に及ぶ損害を与えた。6月,犯人グループは大阪府寝屋川市で男女 2人を襲い,女性を人質として,男性を江崎グリコが用意した 3億円の受け渡し場所に差し向けた。同 6月に丸大食品が,9月には森永製菓が脅迫の対象となり,10月には京阪神や愛知県名古屋市の店頭で青酸の入った森永製菓製の菓子が発見されたことで,同社も数十億円規模の損害を被った。11月ハウス食品工業(→ハウス食品)が,12月不二家が現金を要求された。翌 1985年1月,警察が犯人グループの一人とみられる「キツネ目の男」の似顔絵を公開。2月には東京と名古屋市の店頭で青酸入り菓子が見つかった。8月に犯人グループから食品メーカーへの脅迫をやめる宣言が出され,以降,犯人グループの新たな動きはなかった。2000年2月,未解決のまま一連の全事件について公訴時効が成立した。

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