日本画家。京都に生まれる。1949年(昭和24)東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業、山本丘人(きゅうじん)に師事。創造美術展、続いて新制作展に出品し、53年から3年連続して新作家賞を受賞、56年に新制作協会会員になる。58年にグッゲンハイム美術賞展で受賞。73年には日本芸術大賞を受けた。翌年、創画会創立に加わって会員になった。また1966年から多摩美術大学教授、88年からは東京芸術大学教授として後進を指導した。自然や動物を装飾化して心象をにじませる作風から出発し、現代的な女性美、光琳(こうりん)風の構成美など「現代の琳派(りんぱ)」と称され、新たな表現を求めて変貌(へんぼう)を重ねた。また、水墨画にも意欲を示し、1984年山梨県・身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)大本堂に天井画『墨龍』と水鳴楼の襖絵(ふすまえ)16面を、97年(平成9)には京都市・天龍寺法堂に天井画『雲龍』を完成させた。同年文化功労者、2003年文化勲章受章。東京芸術大学名誉教授。平成16年4月6日死去。
[原田 実・二階堂充]
『『加山又造――装飾の世界』(1979・京都書院)』▽『『加山又造素描集 裸婦20姿』(1979・座右宝刊行会)』▽『谷川徹三他監修『現代日本画全集第17巻 加山又造』(1980・集英社)』▽『『加山又造 裸婦』(1983・学習研究社)』▽『『加山又造全版画集1955―1984』(1984・平凡社)』▽『『身延山久遠寺大本堂建立記念加山又造天井画展』(1984・読売新聞社)』▽『『加山又造全集』全5巻(1989~90・学習研究社)』▽『岩崎吉一編『現代の日本画11 加山又造』(1991・学習研究社)』▽『『加山又造全版画 カタログ・レゾネ1991』(1991・講談社)』▽『『加山又造 日経ポケットギャラリー』(1992・日本経済新聞社)』▽『『白い画布――私の履歴書』(1992・日本経済新聞社)』▽『野地耕一郎編『現代日本素描全集8 加山又造』(1992・ぎょうせい)』▽『『加山又造の日本画 アート・テクニック・ナウ9』増補新版(1994・河出書房新社)』▽『『無限の空間』(1994・小学館)』▽『『加山又造屏風絵集成』(1994・小学館)』▽『加山又造・前本ゆふ著『ゆふ 画文集』(中公文庫)』▽『弦田平八郎編『アート・ギャラリー・ジャパン 20世紀日本の美術10 加山又造・横山操』(1986・集英社)』▽『岩崎吉一著『近代日本画の光芒』(1995・京都新聞社)』▽『平山郁夫著『対話 日本文化とこころ』(1996・実業之日本社)』
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