グリッサンド

デジタル大辞泉 「グリッサンド」の意味・読み・例文・類語

グリッサンド(〈イタリア〉glissando)

ピアノハープ木琴などで、滑るように急速に音階を奏すること。

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精選版 日本国語大辞典 「グリッサンド」の意味・読み・例文・類語

グリッサンド

〘名〙 (glissando) 一つの音から他の音へすべらせるように演奏すること。ピアノ、ハープ、木琴などでは、多数の鍵または弦の上に指を一気にすべらせて演奏すること。

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百科事典マイペディア 「グリッサンド」の意味・わかりやすい解説

グリッサンド

音楽用語。音階的なパッセージを滑るように速く奏することをさす。鍵盤(けんばん)楽器では18世紀から使われており,ハープでも常用される。なお声楽管楽器弦楽器で,明確な音程をもたずに連続してすべらせることもグリッサンドと呼ばれることがあるが,これは正しくはポルタメントである。
→関連項目ティンパニナイハープペンデレツキ

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改訂新版 世界大百科事典 「グリッサンド」の意味・わかりやすい解説

グリッサンド
glissando[イタリア]

音楽用語。〈滑る〉の意。急速な音階を滑るように奏することで,ピアノでは白鍵(または黒鍵)の上で親指中指の爪を滑らせる。2本指を使う3度,6度あるいは8度平行のグリッサンドは困難であるが,すでにモーツァルトベートーベンの作品に見られる。グリッサンドはハープでは好んで使われるが,バイオリンでは高度な技巧を要する。管楽器,弦楽器で明確な音程をもたずに連続して滑らすこともグリッサンドといわれることがあるが,これはポルタメントである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グリッサンド」の意味・わかりやすい解説

グリッサンド
ぐりっさんど
glissando フランス語
glissando イタリア語

音楽用語。「滑らせる」という動きによってパッセージ(走句)をすばやく演奏する方法。ピアノ演奏の場合には、白鍵(はっけん)上あるいは黒鍵上で指や爪(つめ)を滑らせる技巧をいう。単声のグリッサンドに比べ、3度や6度やオクターブ平行のグリッサンドはきわめて困難である。ハープや木琴などのグリッサンドは容易であるが、バイオリンによるグリッサンドは名人芸的技巧を必要とする。弦上でただ単に指を滑らせるポルタメントの奏法と混同してはならない。

[黒坂俊昭]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グリッサンド」の意味・わかりやすい解説

グリッサンド
glissando

音楽用語。高さの異なる2音間を連続的に「滑らせて」経過的に奏することを示す。ピアノでは初めの音から指を代えずにそのまま所定の音まで鍵盤をずらして奏し,弦楽器でも左手の指を代えず指盤上で滑らせて奏する。

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