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ゲスナー Gesner, Abraham

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゲスナー
Gesner, Abraham

[生]1797.5.2. ノバスコシア,コーンウォリス
[没]1864.4.29. ハリファックス
カナダの地質学者,発明家。石油蒸留工程の発明者。 1827年ロンドン大学で医学の学位を得たのちカナダに帰り,カナダ各地,特にニューブランズウィックおよびプリンスエドワード島の地理,鉱物を研究,54年以後は原油からの蒸留を工業化。主著『ノバスコシアの地理および鉱物』 (1836) ,『石炭,原油,蒸留石油』 (61) 。

ゲスナー
Gesner, Conrad

[生]1516.3.26. チューリヒ
[没]1565.12.13. チューリヒ
スイスの博物学者,医者。ストラスブール,パリ,ブールジュで医学を学んだのち,1541年医者の資格を取り,チューリヒで医者をしながらアルプス,アドリア海沿岸など広く旅行して博物学を研究した。古典語にも通じ,ローザンヌ・アカデミーのギリシア語教授を務めたこともあり (1537~40) ,ギリシア語,ラテン語,ヘブライ語の古典に関する『図書解題』 Bibliotheca universalis (1545~55) は古典学者としてのゲスナーの名声を高めた。その後,当時の博物的知識の集大成である『動物誌』 Historiae animaliumを刊行した (全5巻。獣,鳥,魚は 1551~56。蛇は没後 1587) 。これは膨大な図版を用いるなど近代的動物学書のさきがけをなすものであったが,記載順にアルファベット配列を採用し,分類の体系化はなされていない。

ゲスナー
Gesner, Johann Matthias

[生]1691.4.9. ロートバイニュルンベルク
[没]1761.8.3. ゲッティンゲン
ドイツの言語学者。 1710年にイェナ大学卒業,ギムナジウムの校長などを経て 34年に新設のゲッティンゲン大学修辞学教授。従前の文法中心の語学教授にあきたらず,会話法を用いた。また内容の理解を重視してギリシア研究の機運を興し,人間の調和的発展を唱えてドイツ新人文主義教育の興隆に貢献した。大学のゼミナールの創始者ともいわれている。

ゲスナー
Gessner, Salomon

[生]1730.4.1. チューリヒ
[没]1788.3.2. チューリヒ
スイスの詩人,画家。最初は文学に専心し,詩人として名をなしたが,絵や版画をよくし,詩と同様に甘美な,風景画が多い。散文の『田園詩集』 Idyllen (1756~72) ,叙事詩『アベルの死』 Der Tod Abels (58) などがあり,みずから挿絵を付した。

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デジタル大辞泉の解説

ゲスナー(Konrad Gesner)

[1516~1565]スイスの博物学者。医業のかたわら各地から資料を収集、博物学の集大成である「植物大鑑」「動物誌」、また書誌学の基礎を築いたとされる「世界文献目録」を著した。

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百科事典マイペディアの解説

ゲスナー

スイスの博物学者。チューリヒ,パリその他で学ぶ。博物学,医学のほか古典語にもくわしく,当時の知識を集大成し,近代的動物学書の原点ともいうべき《動物誌》全5巻(1551年―1587年)を著した。
→関連項目博物学

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世界大百科事典 第2版の解説

ゲスナー【Conrad von Gesner】

1516‐65
スイスの博物学者。チューリヒに生まれ,ブリュージュ,パリ,バーゼルで医学を修めたが,植物学,動物学にも興味を持ち,アドリア海沿岸,アルプスなどを探検,標本収集につとめた。みずから描いた1500もの図を載せた《植物学大全Opera botanica》全2巻(1551‐71)では植物の類縁関係が花と果実の精確な描写をもとに探られており,K.vonリンネに影響を与えた。また,大著《動物誌Historia animalium》全5巻(1551‐87)は中世の教訓的動物記から近代の動物学書への過渡期を飾るもので,当時知られていたすべての事項を網羅的に叙述しようとする一方,実際の観察事実を重視する立場で記述された動物の外部体制,所在,習性,解剖学的特徴が当代一流の画家の手になる写実的な図とともにまとめられている。

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大辞林 第三版の解説

ゲスナー【Conrad von Gesner】

1516~1565) スイスの博物学者。観察重視の態度に貫かれた植物誌・動物誌を著す。特に、花と果実の構造に基づく植物分類の試みは、リンネへの影響で知られる。古典学にも通じ、その「図書総覧」は書誌の嚆矢こうしとされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゲスナー
げすなー
Konrad (Conrad) Gesner
(1516―1565)

スイスの医師、博物学者、言語学者。プロテスタントの影響の下に神学や古代ヘブライ語の教育を受けたのち、ブリュージュ、パリ、バーゼルの各大学で医学を学び、25歳で学位を取得。その間ローザンヌ大学でギリシア語を教えた。のちにチューリヒで終生医業を続けたが、アルプスやアドリア海によく旅をし、博物学の資料収集に努めた。その死は、ブラジルに端を発し、チューリヒに及んだペストによったとされる。業績は多岐にわたる。『世界文献目録』Bibliotheca universalis(1545~1555)は当時のラテン語、ギリシア語、ヘブライ語の文献に言及し、書誌学の基礎を築いた。また『植物大鑑』Opera botanica2巻(1551~1571)と『動物誌』Historia animalium5巻(1551~1558)は当時の博物学の集大成であり、その刊行は死後にも及び、前者では自ら1500ほどの図を描き、後者では4500ページにわたり動物名を、アルファベット順を原則に配列している。[大林雅之]

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図書館情報学用語辞典の解説

ゲスナー

1516-1565.スイスの人文主義者,書誌編纂者.ツヴィングリ(Ulrich Zwingli 1484-1531)による宗教改革下のチューリヒに生まれ,ヨーロッパ各地で学んだ.後にチューリヒに戻り,医者を開業の傍ら大聖堂教会付属学校の自然哲学教師に就任.医学,植物学,動物学,地質学,鉱物学,言語学(辞書の編纂を含む)などに多くの著作を残す.各地の図書館を訪ねて写本や刊本の現物を照合した結果をもとに,最初の近代的書誌ともいえる『世界書誌』(Bibliotheca universalis1545)を編纂,刊行する.

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367日誕生日大事典の解説

ゲスナー

生年月日:1691年4月9日
ドイツの言語学者
1761年没

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世界大百科事典内のゲスナーの言及

【古生物学】より

…レオナルド・ダ・ビンチのような学者が何人か化石の一部は古生物の遺物であると述べているにすぎない。16世紀ころはC.vonゲスナー(1516‐65)が《発掘物について》という著書で現代的意味での化石を多く扱っているとはいえ,化石についての議論はその石状物質の説明や形状が他のどんなものに類似しているかを論ずることなどに終始していた。17世紀に入り,化石の成因が論議を呼ぶようになり,生物起源と非生物起源の化石の区別が大いに論じられた。…

【自然誌】より

…12世紀以後ヨーロッパでも自然誌への関心が高まり,プリニウスの抜粋本が多くつくられたほか,13世紀に入ってバーソロミューBartholomewの《事物の特性について》,ザクセンのアルノルトArnold von Sachsenの《自然の限界について》,カンタンプレのトマThomas de Cantimpréの《自然について》,バンサン・ド・ボーベの《自然の鏡》,アルベルトゥス・マグヌスの《被造物大全》など多くの自然誌を生んだ。この傾向はルネサンス時代にさらに進み,いわゆる〈地理上の発見〉によって珍しい動植物がヨーロッパにもたらされたうえ,印刷技術が進んだので各種の図譜が刊行され,ついに16世紀にゲスナーやアルドロバンディによって正確で網羅的な自然誌が出された。これらの自然研究はそれまでの学問体系(自由七科)になかったもので,これを受けてF.ベーコンは技術誌を含めた自然誌を新しい学問体系の冒頭に位置づけた。…

【チューリップ】より

…おそらく十字軍により,12世紀にはイタリアにもたらされたと思われるが,記録に残るものでは,1554年にトルコ駐在オーストリア大使ブスベックO.G.de Busbecq(1522‐92)がウィーンにもたらしたチューリップが最も古い。しかしこれが世に広まったのはスイスの博物学者ゲスナーの功績で,61年にフッガー家の要請を受けて球根をアウクスブルクへ移植し,《ドイツ植物園誌》(1561)に図版を付して詳述した。現在の栽培種の原種といわれるトルコ産のチューリップがT.gesnerianaと呼ばれるゆえんである。…

【博物学】より

…その意味では,自然の多様性または多様な自然物,それぞれの特殊性を明らかにしようとする科学であるということができる。16世紀後半から17世紀にかけて,ゲスナー,ブロン,アルドロバンディ,ドドネウス,チェザルピーノなどの博物学者が輩出したが,その努力のほとんどは鳥類とか昆虫とか魚類といった個別のグループ内の記載と分類に向けられていた。18世紀から19世紀にかけて,折からの帝国主義の台頭に合わせて,珍奇な動植物や未知の秘境を求めて多くの探検旅行が組織され,膨大な量の博物学的知識が蓄積された。…

※「ゲスナー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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