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コオイムシ コオイムシBelostomatidae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コオイムシ
Belostomatidae

半翅目異翅亜目コオイムシ科,特にコオイムシ亜科 Belostomatinaeに属する昆虫の総称。池沼中に生活する水生カメムシの1つ。越冬した雌が晩春から初夏にかけて雄の背中に卵を多数産みつける特殊な習性があり,雄は卵が孵化するまで保護するので,「子負虫」の名がある。体長 20mm内外。体はやや扁平。全体に暗黄褐色で,生息地の泥をつけていることも多い。小楯板 (しょうじゅんばん) は正三角形で,前翅は腹端近くまで伸び,革質部に網目状の脈がある。前肢は強大な捕獲肢となっていて先に鋭い爪があり,他の水生動物を捕食する。中肢と後肢は遊泳肢となり刺毛が多い。腹端には伸び縮みする弁状の呼吸管があり,これを空中に伸ばし呼吸する。コオイムシ Appasus japonicusは,本州,四国,九州に分布するこの類の代表種。 (→異翅類 , 半翅類 )

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百科事典マイペディアの解説

コオイムシ

半翅(はんし)目コオイムシ科の昆虫の1種。タガメに似るが小さく,体長20mm内外,茶色。尾端に短い伸縮する呼吸管がある。北海道を除く日本,朝鮮,中国に分布し,池沼や水田などの水中にすむ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コオイムシ
こおいむし / 子負虫

昆虫綱半翅(はんし)目異翅亜目コオイムシ科Belostomatidaeの昆虫の総称、またはそのなかの1種。この科はコオイムシ亜科とタガメ亜科に分けられ、日本にはそれぞれの亜科に2種ずつが知られる。
 日本で知られるコオイムシ類は、体長20ミリメートルぐらいのコオイムシDiplonychus japonicusと、やや大きく体長25ミリメートルぐらいのオオコオイムシD. majorである。体は両種ともよく似ており、卵形で、頭部は三角形で、触角は頭部の下側に隠れている。前脚(ぜんきゃく)はやや太く、捕獲脚(あし)となる。中脚と後脚は扁平(へんぺい)で、両側に長い毛が列生し、泳ぐのに適した形となる。尾端には2本の短くて扁平な呼吸管があり、これは伸縮自在である。
 池や水田など、静水中に生息し、小魚やオタマジャクシなどを捕食する。年1回発生し、越冬した成虫は5、6月に交尾し、その後、雌は雄の背に卵を産む。雄は雌が産卵しやすいように雌の下側に接近し、雌は時間をかけて1卵ずつ産み付ける。産卵数は10~60といろいろである。雄が卵を背に負うことからこの和名がついたが、孵化(ふか)までの間は雄は飛べず、卵を敵から守る。これはカメムシ類にみられる卵保護習性の一つである。卵は直径2ミリメートル、長さ4ミリメートルぐらいで、卵期は約12日である。幼虫期は比較的長く、6~7週間である。新成虫は8月に現れる。[林 正美]

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