コタン

百科事典マイペディアの解説

コタン

コタンkotanはアイヌ語集落・村落を意味し,季節的な仮の住居の場合にも用いる。一つの自然発生的コタンは,平均して5〜7軒ほどといわれ,20軒を超えるような集落の多くは,和人(シャモ)の介入による強制移住によるものと考えられている。コタンはアイヌ社会の基本単位であり,多くは川筋や海岸の河口付近に数km(平均4〜7km)の間隔をもって位置し,それらのいくつかがまとまって一つの河川集団を形成していた。集落・河川集団の形成には,漁猟場・狩猟場等に対する占有権が付随し,父系の血縁集団で構成されるのが本来の姿であったとみられる。各コタンにはコタンコロクルkotan-kor-kurとよばれる村長(むらおさ)がおり,コタン内あるいはコタン相互間のあらゆる問題の処理や祭事などにあたった。
→関連項目チャシ

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世界大百科事典内のコタンの言及

【アイヌ】より

…このことは,外婚的母系氏族またはリニエージの存在を予測させうる重要な要素である。
[部落]
 アイヌ語で部落のことを一般に〈コタン〉というが,コタンという言葉は必ずしも地縁的単位社会としての部落を意味するものではなく,家が1軒あるところでも,ある期間だけ仮住いをする場所でも,およそ人が住んでいるところ,人が住んでいたところをコタンという。しかしここではコタンという言葉で,地縁的なアイヌの単位社会を呼ぶことにする。…

※「コタン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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