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コレラ菌 コレラキン

百科事典マイペディアの解説

コレラ菌【コレラきん】

コレラの病原となるビブリオ属に属するグラム陰性,長さ1.5〜2μm,幅0.5μmくらいの細菌。新鮮分離菌はコンマ状を呈し1本の長い鞭毛(べんもう)で活発に運動し,コンマ菌ともいう。
→関連項目好塩菌コッホ

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栄養・生化学辞典の解説

コレラ菌

 アジア型コレラの病原菌.

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大辞林 第三版の解説

コレラきん【コレラ菌】

コレラの病原菌。1854年パッチーニが発見。やや湾曲したコンマ形の桿菌かんきんで長い鞭毛をもつ。ガンジス川河口に常在するアジア型と、東南アジアに常在するエルトール型とがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コレラ菌
これらきん
[学]Vibrio cholera Pacini

腸内細菌類似のビブリオ属の基準種で、グラム陰性のコンマ状に彎曲(わんきょく)した桿菌(かんきん)。1本の鞭毛(べんもう)が一端にあり、運動性がある。胞子(芽胞(がほう))および莢膜(きょうまく)(細菌細胞の外側にある粘性の厚い層)は形成しない。通性嫌気性で、14℃から42℃で生育するが、生育最適温度は37℃である。また、最適水素イオン濃度指数(pH)は8.0~8.5で、肉汁(ブイヨン)寒天培養基でよく発育する。扁平(へんぺい)、湿潤、光沢のある半透明なレンズ状の集落(コロニー)を形成する。タンパク質分解力が強く、ゼラチンを液化する。トリプトファンを含むペプトン水培地を用いて培養すると、トリプトファンからインドールをつくり、硝酸塩を還元して亜硝酸塩をつくる。この両者でニトロソインドールを生ずるため、濃硫酸数滴を添加すると、ただちに深紅色を呈する。これをコレラ赤反応という。コレラ菌は高温や薬剤に弱く、55℃では10分間で死滅し、1%石炭酸で5分間、1万倍の塩酸や硫酸では数秒間でそれぞれ死滅する。しかし、自然状態では条件によって異なり、下水で9日間、海水で21日間生存したという。免疫学的にはA群とB群に分類され、A群には亜群からまである。4生物型に分類されたうち、真正コレラビブリオとエルトールビブリオに病原性がある。
 なお、コレラ菌は幅0.4~0.6マイクロメートル、長さ1.0~3.1マイクロメートル(1マイクロメートルは100万分の1メートル)である。1854年にイタリアの解剖学者パチニーFilippo Pacini(1812―83)によって発見され、1883年にドイツの細菌学者コッホが分離、培養に成功した。このコレラ菌は、1905年にエルトール型が発見されてから、アジア型または古典コレラ菌とよばれるようになった。すなわち、真正コレラビブリオである。[曽根田正己]
『見市雅俊著『コレラの世界史』(1994・晶文社)』

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世界大百科事典内のコレラ菌の言及

【コッホ】より

…ここで診療のかたわら,自宅に実験室を設け,細菌の顕微鏡的研究に没頭し,76年,当時流行していた炭疽病の病原菌を発見,炭疽菌の本態や培養法,感染経路などについて明らかにした。この成果は大きな反響を呼び,80年,帝国衛生院の所員に推薦され,82年に結核菌を,翌83年にはエジプトでコレラ菌を発見,同定した。彼はこれらの研究によって,伝染病は特定の微生物が体内に侵入することによって発症するという,ヘンレの仮説を立証し,さらに純粋培養など細菌の培養法,標本の固定法や染色法,顕微鏡撮影法などのさまざまな細菌学の手法を創始するとともに,細菌の病原性確認のための条件を確立して,現在の細菌学の基礎をつくった。…

【コレラ】より

…コレラ菌によって起こる,きわめて伝染力の強い下痢疾患で,法定伝染病の一つ。病原体であるコレラ菌Vibrio commaは欧文のコンマ(読点)状をしたグラム陰性の杆菌で,一端に1本の鞭毛(べんもう)をもち,幅0.5μm,長さ2μmくらいの大きさ。…

※「コレラ菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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