コー(英語表記)Cau, Jean

  • 1925―1993
  • Coe, George Albert
  • Jean Cau

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

[生]1925.7.8. オード,ブラン
[没]1993.6.18. パリ
フランスの小説家,詩人,ジャーナリスト。パリ大学で哲学を学ぶ。サルトルの秘書をつとめ,雑誌『タン・モデルヌ』の編集に加わった (1949~54) 。のち『エクスプレス』紙などの新聞,雑誌にルポルタージュなどを寄稿。 1961年,サルトルの影響がみられる小説『神の慈悲』 La Pitié de Dieuでゴンクール賞を受けた。代表作は,闘牛とその裏側の世界を扱ったルポルタージュ風の『耳と尾』 Les Oreilles et la queue (61) ,内省的なテーマへの傾斜を示す回想録風の作品『ある子供の殺害』 Le Meurtre d'un enfant (65) ,『トロピカーナ』 Tropicana (70) など。ほかに詩集『良心』 Le Fort intérieur (48) ,戯曲『えぐられた目』 Les Yeux crevés (67) がある。
[生]1862.3.26.
[没]1951
アメリカの宗教心理学者。哲学博士 (ボストン大学) 。ユニオン神学大学,コロンビア大学各教授 (1922~27) 。宗教心理学の開拓者で,宗教経験における集団の影響を重視し,広く資料を集めるため,質問表による研究方法を採用した。他面,その自由主義的な宗教教育理論は,アメリカのキリスト教教育に大きな影響を及ぼした。主著"The Psychology of Religion" (16) ,"What is Christian Education" (29) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フランスの小説家。パリ大学で哲学を学ぶ。詩、小説、ドキュメンタリーなどさまざまな分野に手を染めたあと、一時秘書をつとめたサルトルの『出口なし』の状況を小説化したともいえる、4人の同房の囚人の、悪夢にも似た無際限の対話からなる『神のあわれみ』(1961)でゴンクール賞を受ける。その後、小説『嬰児(えいじ)の殺害』(1965)、また劇作『降下兵』(1963)など。貧しい出身のコーは、やがてサルトルや左翼文壇のあり方に反発を示し、かえって保守的な道徳擁護者に変貌(へんぼう)した。『サン・ジェルマン・デ・プレの一夜』(1977)でも物語作家としての力量を示した。[小林 茂]

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