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サハリン2 さはりんつー Sakhalin-II

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知恵蔵2015の解説

サハリン2

ロシア・サハリン(樺太)の北東部沖合で進められている石油・天然ガス開発プロジェクト。既に石油採掘が始まっている「サハリン1」に対して、「サハリン2」は主にLNG(液化天然ガス)を生産する。2009年2月、サハリン南部プリゴロドノエのプラントが完成し、稼働式典にはメドベージェフ大統領と麻生首相も出席した。「サハリン2」のLNGは専用タンカーで米国や韓国にも輸出されるが、年間生産量960万t(推定)のうち約60%が日本向けである。開発を手がけたのはロイヤルダッチシェル三井物産三菱商事共同出資したサハリン・エナジー社。だが、現在の販売権はロシア国営のガスプロム社がもつ。1990年代半ば、欧州だけでなくアジアへのエネルギー供給国としての座を狙うロシアと中東一極依存からの脱却をはかりたい日本の思惑が一致し、LNG開発・パイプライン建設が進められた。しかし完成間近となった2006年、ロシアはサハリン・エナジー社の操業を一時停止させ、所有株の過半数をガスプロム社へ譲渡させたのである。パイプライン建設による環境汚染を理由に挙げているが、販売権を独占しようとしたロシア政府の巧妙な介入という見方が強い。譲渡後の株主構成は、シェル27.5%弱、三井物産12.5%、三菱商事10%。今後も、資源ナショナリズムの高まりによるロシアの政治的圧力が不安視されているが、石油・石炭と比べてCO2排出量の少ないLNGは世界的争奪戦が繰り広げられており、これまで日本の得意先だったインドネシアとのLNG契約延長も難航を強いられたという経緯がある。また、中東からだと輸送に2週間かかるが、サハリンからだと2~4日しかかからないというコスト面も魅力なため、既に東京電力大阪ガスなど大手数社が、ロシアと20年以上の長期売買契約を結んでいる。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

サハリン2

ロシア・サハリン州の巨大資源開発プロジェクトで、主に液化天然ガス(LNG)をアジア太平洋地域に輸出する。90年代にエリツィン政権下で外資主導の開発が始まり、プーチン政権下でロシアの政府系天然ガス独占企業ガスプロムが加わった。三井物産、三菱商事も出資。約200億ドル(約1兆8千億円)が投入され、ピーク時の年間LNG生産量(960万トン)のうち6割近くが日本向け。東京電力、東京ガスなど電力、ガス会社が20年前後の長期契約を交わしている。

(2009-02-08 朝日新聞 朝刊 2総合)

サハリン2

ロシア・サハリン州の巨大資源開発プロジェクトで、主に液化天然ガス(LNG)を生産する。90年代に外資主導の開発が始まり、その後、ロシアの政府系天然ガス会社のガスプロムが加わった。三井物産と三菱商事も参画している。約200億ドル(約1兆8千億円)が投じられ、ピーク時のLNG生産量は年間960万トン。タンカーで数日で運べる近さにあり、安定的に確保できるとあって6割近くが日本向けで、国内の電力、ガス会社などが20年前後の長期契約を交わしている。

(2009-02-18 朝日新聞 朝刊 北海道総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

サハリン‐ツー(Sakhalin two)

ロシアのサハリン島北東部沖にあるピルトン・アストフスコエ鉱区、ルンスコエ鉱区を対象とする大規模な資源開発事業。採掘した石油・天然ガスを同島南部のアニワ湾までパイプラインで運び、アジア太平洋地域へ輸出する。1990年代にエリツィン政権下で、オランダのロイヤル‐ダッチ‐シェル、日本の三井物産・三菱商事などの外資主導で開発が始まり、プーチン政権下でロシア政府系企業ガスプロムが参加。2009年2月にLNG(液化天然ガス)プラントが稼働を開始した。LNGのピーク時生産量は960万トンで、約6割が日本に供給され、残りは韓国・アメリカに出荷される。

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