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サン・ヌーベル・ヌーベル さんぬーべるぬーべるLes cent nouvelles nouvelles

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サン・ヌーベル・ヌーベル
さんぬーべるぬーべる
Les cent nouvelles nouvelles

フランス中世末期のみだらな小話集。新百物語の意。ボッカチオの『デカメロン』の模倣であり、またポッジョPoggio Bracciolini(1380―1459)の『百物語』や『笑話集』から着想を得ている。成立年代は1456~61年ごろ。貴族たちが集まってかわるがわる奇談小話を語り合う体裁になっている。語り手はブルゴーニュ公フィリップ3世の側近たちで、36人の実在した人物の名があげられている。編者は第50話の作者アントアーヌ・ド・ラ・サルに擬せられているが、さだかではない。各小話は、女たちと女たらしたちが自分たちの欲望を満たすために弄(ろう)した悪知恵を語っているが、筋立ては機知に富んだことばに支えられており、登場人物は、だまされた亭主や悪賢い女房、堕落した修道士や気の利いた娘などがくだけた調子で絵画的に描かれている。風刺や人間観察には欠けるが陽気な物語で、風俗史的にも興味深い。[目黒士門]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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