デジタル大辞泉の解説
シェルター(shelter)
2 DV(ドメスティックバイオレンス)や児童虐待から逃れた人、貧困のために住居をもてない人などが一時的に住むことのできる施設。
翻訳|shelter
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
避難所のこと。一般に核爆発に対する防護機能をもつ対核シェルターを意味する。核攻撃に対する消極的防衛の手段として重視されている。シェルターのおもなものは放射性フォールアウト(降下物)から防護するためのフォールアウト・シェルターである。フォールアウトは、核爆発の際、核分裂生成物や誘導放射性物質を含む塵(ちり)が大気中に舞い上がり、爆発直後ないし大気中を浮遊したのち降下してくるもので、各種の放射線を出すが、放射線は時間の経過とともに減少するので、この間の防護を図ろうというのがフォールアウト・シェルターである。空気浄化装置と生存に必要な物資、設備を整備しておく必要がある。
核攻撃後2週間たてば放射能が1000分の1に減少するので、この間の避難を確保することが目標とされているが、建設費が高く、富裕な一部の者だけが生き残れるにすぎない。しかも2週間以後の生存は保障できない。また爆心地近くではシェルターそのものが破壊されてしまう。
核爆発による爆風や熱線、放射線からの防護を目的とするのはブラスト(爆風)・シェルターである。これは堅固な地下構造物であることを要し、重要な軍事施設や政府中枢機関用のものが建設されているにすぎないが、どれほど堅固であっても反復攻撃に耐えられない。核被害から身を守る方法は、核戦争を防ぎ、核兵器をなくす以外にないのである。
[藤井治夫]
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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…また両国は1968年には核不拡散条約に調印,核兵器を保有・製造しない方針を明らかにしている。両国は〈総力防衛〉の防衛政策のもとで,侵略に対しては全国民を動員して国内で抵抗する防衛戦略をとり,核攻撃に対してはシェルター(退避壕)による民間防衛を重視する特殊な対抗策をとっている。 1960年代,スイス,スウェーデン両国で核兵器の保有をめぐる論争が行われた。…
※「シェルター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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