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シャミセンガイ シャミセンガイ Lingulidae

4件 の用語解説(シャミセンガイの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シャミセンガイ
シャミセンガイ
Lingulidae

触手動物門腕足綱無関節目シャミセンガイ科に属する種類の総称。体に背腹の方向に2枚の殻をもち,一端から肉質の柄を出して泥中に差込む。殻内の軟体部は複雑な筋肉系をもち,また閉鎖血管系や腎管,消化管などもあり,後端に肛門が開いている。

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百科事典マイペディアの解説

シャミセンガイ

メカジャとも。腕足類シャミセンガイ科の触手動物の総称としても用いるが,一般にはそのうちのミドリシャミセンガイをいう。長さ約4cm,幅2cmの薄い2枚の殻が背腹にあり,表面に同心円状の成長線がみられる。
→関連項目腕足類

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世界大百科事典 第2版の解説

シャミセンガイ【lamp‐shell】

シャミセンガイ科Lingulidaeに属する腕足動物の総称。本州以南の沿岸に分布し,水深50mくらいまでの砂泥質の海底に垂直に穴を掘って殻を上にして生活する。古生代前期には多くの種類が栄えていたが,現生種はミドリシャミセンガイLingula unguisイラスト)ほか10種のみで,〈生きている化石〉ともいわれる。体は背腹の方向にある2枚の殻と一端から出る肉質の柄部とからなる。殻の中の軟体部の筋肉系は複雑で,消化管の末端には肛門が開いている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シャミセンガイ
しゃみせんがい / 三味線貝

触手動物門腕足綱無関節目シャミセンガイ科Lingulidaeの動物の総称、およびそのなかの1種。浅海の砂泥中にすむ小動物で、肉質棒状の肉茎の先に長方形の1対の殻を支える形を三味線に見立てて名づけられた。メカジャ(女冠者)の別名もある。
 シャミセンガイLingula jaspideaは、青森県陸奥(むつ)湾から九州の有明(ありあけ)海にかけての内湾に産し、潮間帯の有機質に富む泥に穴を掘ってすむ。殻は黄緑色で長さ約3センチメートル、肉茎は長さ4~5センチメートル。軟体動物の二枚貝類に似ているが、2枚の殻は体の背腹に位置し、靭帯(じんたい)もない。また、殻はリン酸石灰でできていて、各殻は左右対称である。体は外套膜(がいとうまく)に包まれた内臓と、複雑な形に伸びた腕とからなる。腕には触手が列生し、口を囲む触手冠を形成する。腎管(じんかん)と閉鎖血管系を有し、血液は無色。平衡器をもつ。雌雄異体で体外受精を行う。
 幼生も殻を2枚もち、海中を遊泳する。初め円形であった殻が楕円(だえん)形に変わり、後部から肉茎が突出するころ、海底へ定着する。成体は深さ20センチメートルほどの垂直の穴の中に、殻を上に肉茎を下にして定位し、泥の塊を付着した肉茎の先端が錨(いかり)の役目を果たす。潮が満ちているときは、殻の先端が海底面に届くくらいに肉茎を伸長し、開いた殻の中へ繊毛運動で海水を取り込んで、餌(えさ)をとると同時にガス交換を行う。干潮時には肉茎を縮めて穴の中へ潜っている。掘り出した成体を泥の上へ置くと、2枚の殻をこすり合わせる運動を行って泥の中へ潜る。
 日本からはシャミセンガイのほかに、殻長4センチメートルほどのミドリシャミセンガイL. unguisなど現生シャミセンガイ属約10種が記録されている。食用となる種もあるが、近年、海岸砂泥底の干拓や汚染が進み、ほとんどの種がまれになった。シャミセンガイ科は、古生代オルドビス紀以来多くの化石種が知られ、標準化石とされているものも多い。現生種はその殻の形がほとんど変わっていないため「生きている化石」として有名である。[馬渡峻輔]

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世界大百科事典内のシャミセンガイの言及

【ホオズキガイ(酸漿貝)】より

…有関節綱Articulataに属する腕足動物の総称。2枚の貝殻の形が植物のホオズキの実に似ているところからこの名がある。また,突出した殻頂に小孔が開いているようすがアラビア風のランプに似ることからこの英名がつけられている。すべて海産で,水深10m以深の水通しのよい海底に,肉柄で腹面を上に向けてカイメン,イシサンゴ,岩礁などの表面に付着している。 殻長10~50mm。2枚の貝殻は二枚貝のように動物体の前後にあるのではなく,背腹の位置に発達していて,2枚の殻の形は異なっている。…

【遺存種】より

…ふつう沖縄本島のヤンバルクイナや西表(いりおもて)島のイリオモテヤマネコのように,島に孤立化している地理的に分布の狭いものが例にあげられているが,いろいろなカテゴリーのものが含まれている。すなわち,アメリカのバイソンのように,かつては個体数が豊富であったのに少数しか残存していないもの(数量的遺存種),メタセコイアのようにユーラシアの広い地域に分布していたものが,現在は中国四川省の限定された狭い地域にだけ生き残っているもの(地理的遺存種),シャミセンガイのように5億年もの間,ほとんど変化することなく例外的にゆっくりと進化したもの(系統的遺存種),ゾウのようにかつてはたくさんの類縁種があったのに,現在では2種しか存在せず類縁種の数が少なくなったもの(分類的遺存種)などである。これらのカテゴリーは互いに関連しあい,シーラカンスなどの場合はすべての意味での遺存種といえるが,ゾウのような場合は系統的遺存種とはいえないし,よく遺存種として扱われているオーストラリアの有袋類は,厳密にはそうはいえない面もある。…

【触手動物】より

…現生種は260種。シャミセンガイは古生代における形態とほとんど変化がなく,〈生きている化石〉の一つ。【今島 実】。…

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