ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンプソン夫人」の意味・わかりやすい解説
シンプソン夫人
シンプソンふじん
Simpson, Wallis Warfield(Duchess of Windsor)
[没]1986.4.24. パリ
故ウィンザー公夫人。生後5カ月で父を失い,叔父のもとで私立学校を卒業。 1916年アメリカ海軍士官と結婚するが 27年に離婚。翌年,イギリスの船舶事業家 E.シンプソンと再婚。 30年にイギリスのエドワード皇太子と運命的な出会いをし,やがて夫とは別居。一方皇太子は 36年1月にエドワード8世として即位したが,同年 12月王位を弟ジョージ6世に譲り,翌 37年シンプソン夫人と結婚。当時「世紀の恋」として世界中の注目を集めた。その後,イギリス王室とは距離をおきながらも,公が亡くなる 1972年までの 35年間,2人はフランスで結婚生活を過した。夫人の没後,王室は夫人がウィンザー城内の夫の墓の隣に埋葬されることを許した。自叙伝『心にも言い分がある』 The Heart Has Its Reasons (56) がある。
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