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ジビエ じびえ

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知恵蔵2015の解説

ジビエ

キジ、ヤマウズラ、野ウサギ、シカ、イノシシなど、狩猟によって食材として捕獲される野生鳥獣やその肉。フランス語でgibierと表記される。狩猟の盛んなヨーロッパでは、ジビエ料理が食文化として育まれ、主にフランス料理に受け継がれてきた。健康に良くおいしい「食卓の花形」と好まれ、滋味豊かな料理として提供するための猟や調理の方法が見いだされてきた。
日本でも、イノシシの肉のぼたん鍋など、これらの山の幸を食べてきたが、その食習慣や食材としての魅力などは一般にはなじみが薄い。しかし近年、これらを「ジビエ」と呼び、積極的に料理に活用し消費を拡大していこうという取り組みが各地で進んでいる。その背景には、天敵や猟師の減少により野生鳥獣の個体数が増加し、それらによる農作物の被害が拡大しているという問題がある。農林水産省によれば、2011年度の野生鳥獣による農作物被害は約226億円で、うちシカとイノシシの被害が145億円を占めている。各自治体では、被害防止のためにこれらを有害鳥獣として捕獲し焼却するなどして処分していたが、2005年頃からこれらを地域資源として食材利用する動きが出てきた。
各地の自治体では、食肉加工施設の建設、地元の料理店などと連携した料理や加工品の開発、普及のためのイベント開催などの取り組みが見られる。ジビエには、国による衛生管理の基準がなく、自治体がガイドラインマニュアルを設けて対応しており、登録制度や認定制度などにより信頼を担保しようとする取り組みも見られる。取り組みは始まったばかりといえ、普及には課題が多い。

(原田英美  ライター / 2013年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ジビエ

フランス語で野生鳥獣の肉の意味。首都圏を中心に取扱店舗が増えている。農林水産省によると、全国で稼働している170余りの処理加工施設のうち、ほとんどの施設は赤字経営で、商用化が課題となっているという。

(2016-05-31 朝日新聞 朝刊 宮崎全県・1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

ジビエ(〈フランス〉gibier)

ヤマウズラカモシカなどの野鳥獣のこと。主に狩猟シーズンに食べる。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典の解説

ジビエ【gibier(フランス)】

フランス料理で、狩猟によって得られる野生の鳥獣。山鳩・雉(きじ)・野うさぎ・鹿・猪など。秋から冬がジビエの季節とされる。

出典|講談社
(C)Kodansha 2010.
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世界大百科事典 第2版の解説

ジビエ【Ziwiye】

イラン北西部のウルミエ湖の南100kmにあるテルで,1947年偶然に村民が青銅製棺のなかから大量の金銀製品,象牙細工一括遺物を発見し,〈ジビエ遺宝〉として著名になった。発見の直後,フランス人A.ゴダールが大部分を回収してテヘラン博物館に収めたが,一部は世界各地の博物館や個人の収集品になった。60年からアメリカのR.ダイソンが調査して遺跡の性格を明らかにした。城砦で,柱礎は90kmばかり北のハッサンルの宮殿址のものに類似し,彩文土器はハッサンルIII層と同じという。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ジビエ【gibier】

狩猟の対象となり、食用とする野生の鳥獣。また、その肉。鶉うずら・野兎など。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジビエ
じびえ
gibierフランス語

狩猟によって捕獲された野生鳥獣やその食肉。狩猟肉ともいう。ジビエを材料とするジビエ料理は、古くから狩猟の盛んだったヨーロッパでは浸透しており、狩猟が解禁となる秋から冬の季節には一般の市場にも出回る。ヨーロッパでは野禽(やきん)のキジ、ヤマウズラ、マガモをはじめ、野生獣の野ウサギ、シカ、イノシシなどの肉をさまざまな調理法で食している。
 日本にも東北地方の山間部に居住した狩人(かりゅうど)の「またぎ」をはじめ、狩猟肉の食文化が古くからあり、シカやイノシシ、クマ、カモシカ、タヌキ、ウサギ、キジ、シギなどの肉が食べられていた。近年は狩猟肉を食べる慣習は薄れていたが、農作物被害や生活環境の保護の観点から、おもにシカとイノシシを捕獲するケースが増え、これに応じて狩猟肉を食べる場所や機会が増えた。2010年(平成22)の狩猟による捕獲数は、イノシシ約23万頭、シカ約17万頭で、年々増加している。とくに長野県や近畿地方の一部では、高タンパクで低脂肪であるシカ肉やイノシシ肉のよさを生かし、地域振興につなげようとする動きが活発である。2013年には関東地方で店舗展開するハンバーガーチェーンが、長野県産のシカ肉バーガーを発売して話題となった。
 厚生労働省では野生鳥獣の肉を食用する際には、人獣共通感染症を防止するために生食を避け、十分加熱処理をするように呼びかけている。兵庫県森林動物研究センターが2007年に全国16地域で捕獲されたニホンジカ(976頭)について行った調査では、E型肝炎ウイルス抗体の保有率は2.6%であった。また、2006年の別の調査では、イノシシの抗体保有率は27.5%と高かった。シカ肉による感染の可能性は低いものの、食肉の加工処理過程でウイルスが付着する可能性もある。また、E型肝炎ばかりでなく、腸管出血性大腸菌感染症(O157)、寄生虫ウェステルマン肺吸虫に対する注意も必要であり、食べるときは十分な加熱処理が求められる。[編集部]

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