① カモ科の鳥のうち、比較的小形の水鳥の総称。全長四〇~六〇センチメートルぐらいで、一般に雄の羽色の方が美しい。あしは短く、指の間に水かきがあって巧みに泳ぐ。くちばしは扁平で柔らかい皮膚でおおわれ、感覚が鋭敏で、ふちにはくしの歯状の小板が並ぶ。河海、湖沼にすみ、淡水ガモと海ガモとに区別される。前者にはマガモ、カルガモ、後者にはスズガモ、クロガモなどがある。日本には冬季に北地から渡来し、春に北地に帰るものが多く、夏季ふつうに見られるのは、カルガモとオシドリのみである。肉は美味で、カモ汁、カモなべなどにする。マガモの飼育変種にアヒルがあり、アヒル(家鴨)に対し野(生)鴨ともいわれる。《 季語・冬 》