ジメチルグリオキシム(英語表記)dimethylglyoxime

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジメチルグリオキシム
dimethylglyoxime

化学式 (CH3-C=N-OH)2 。無色針状晶。ジアセチルからつくられる。融点 240~242℃。アルコールに可溶,水に不溶。ニッケルと赤色のキレート錯体をつくるので,ニッケルの定性や定量的検出剤として用いられる (→金属キレート化合物 ) 。また2価のパラジウムと黄色沈殿をつくる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ジメチルグリオキシム【dimethylglyoxime】

ニッケルイオンの検出と定量に使用される代表的な分析用有機試薬。2,3‐ブタンジオンジオキシムまたはジアセチルジオキシムにあたる。融点240~241℃。ジアセチルモノオキシムとヒドロキシルアミンから得られる無色結晶。エチルアルコールと水の混合溶媒からは三斜晶系の結晶が得られる。水に不溶。アルコール,エーテル,ピリジン,アセトンに可溶。希薄溶液からでもニッケルとは鮮やかな深紅色の沈殿を生じるので重量分析が容易にできる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジメチルグリオキシム
じめちるぐりおきしむ
dimethylglyoxime

金属イオン用分析試薬の一つ。ジアセチルジオキシムともいう。無色の粉末性結晶。水には不溶、エタノール(エチルアルコール)、エーテルには溶ける。1905年にチュガエフL. Chugaev(生没年未詳)により、ニッケルイオンの比色定性、定量分析に用いられた。有機試薬を分析に用いる先駆となった化合物である。ニッケル、コバルト、銅、鉄などの検出および比色定量用、パラジウムの検出および沈殿用の試薬として広く使われている。たとえば、ニッケルイオンはジメチルグリオキシムと1対2の割合で結合して、紅色の水に不溶な錯体をつくる。この錯体はクロロホルムにはよく溶けるので、クロロホルムの溶液としてニッケルの比色定量に利用する。[務台 潔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

一代年寄

相撲界に大きな功績を残した力士に認められる年寄のことで,理事会が決定する。日本相撲協会にある 105の年寄名跡のほかに,力士名がそのまま年寄名とされる。資格は本人1代かぎりで,定年または廃業すれば自然...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android