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ジャイアント・パンダ じゃいあんと・ぱんだ

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知恵蔵2015の解説

ジャイアント・パンダ

パンダの中国名は大熊猫(ターションマオ)。分類は諸説あったが、ネコ目(食肉目)クマ科で定着している。中国四川省、陝西(せいせん)省、甘粛(かんしゅく)省の山岳地帯に千数百頭が生息している。体長1.3~2.0メートル。ササ、タケを食し、単独または雌雄で行動するが、詳しい生態は明らかになっていない。環境破壊で生息地が縮小しており、また飼育下の繁殖も難しいため、国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト」では、「絶滅危惧種」に指定されている。
パンダの存在が西欧に伝えられたのは、1869年のこと。フランス人宣教師が四川省の商人から、白黒の珍しい毛皮を入手したのが最初といわれる。愛くるしい珍種の生き物は、欧米で注目の的になった。1936年、アメリカ人によって初めて捕獲され、翌年、米国シカゴの動物園で一般公開されると、全米にパンダ熱が拡大。その価値に気付いた中国は、日中戦争下の41年、対日での協調を求めるアメリカにパンダを贈り、これ以来、パンダは中国の政治的プロパガンダの「道具」となった。米ソ冷戦時代に入ると、友好の証しとしてソ連や北朝鮮にも贈呈し、「パンダ外交」と呼ばれることになる。
日本に初めて贈られたのは、日中国交正常化を果たした72年のことである。その前年、昭和天皇ロンドン動物園でパンダを観賞したことが報道され、国内でも関心が高まっていた。上野動物園で2頭のパンダ(カンカンとランラン)が公開されると、連日長蛇の列ができ、空前のパンダブームとなった。その後も、日本へのパンダ贈呈は断続的に続いたが、81年に中国が「ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)」に加盟したことを契機に、パンダの国際取引は研究を目的とした数カ月間の短期貸与に限られることになった。その後、93年に WWF(世界自然保護基金)の会議で、貸し出し期間が10年に延長され、借り受けた動物園・施設は共同研究や保護支援などの名目で、中国に年間約1億円(つがい)を払うことになった。希少動物の保護という点から国際的に認められているが、高額なレンタル料や誕生した赤ちゃんの所有権も中国にあることなどから「パンダビジネス」と批判する声も少なくない

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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