精選版 日本国語大辞典 「スイッチ」の意味・読み・例文・類語
スイッチ
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電路の開閉に使用される器具。開閉器ともいう。一般的な構造は可動接触部と固定接触部から構成され、可動接触子を動かしてその接触面が固定接触子の接触面に接触することにより電路が形成される(閉の状態となる)。また、反対の操作により接触面が離れて電路が開の状態となる。この開閉操作の際、接触子は開または閉の状態を保持できる構造となっており、多少の振動が与えられてもその状態を保持するようにつくられている。また、開閉器の開操作の際の電流遮断能力でみると、100~200ボルトスイッチでは、通常使用時の電流(負荷電流)は遮断できるが、故障電流のような大電流遮断はできないし、さらに高電圧開閉器では、通常の負荷電流でも電流遮断できない。このため、負荷電流程度の電流まで遮断できるアーク消滅装置を取り付けたスイッチもある。これらは負荷スイッチまたは負荷遮断器とよんでいる。また、大電流遮断のできるスイッチは、遮断器とよびスイッチと区別している。
スイッチを通る電流は接触面を通過するため、接触面抵抗により温度が上昇する。この温度上昇を抑え同一形状でもできるだけ大きな電流が流せるようにするため、接触子は電気抵抗の少ない材質のものを選ぶと同時に、接触圧力を高めたり、接触面積を広くとるなど、接触抵抗を小さくする対策がなされている。接触子の材質は一般には銅、とくに大きな電流用には銀が用いられる。また、アークによる消耗に耐えるものとしては、銀・タングステン、銅・タングステンの焼結合金が用いられる。
1本の電線を開閉するものを一極または単極、2本の電線用は二極、3本の電線用は三極とよび、開閉だけのものを単投、切り替え用を双投とよんでいる。可動接触子の操作は手動のほか、電磁力、圧縮空気、油圧などが使われる。手動以外のものは電気操作とし遠隔操作も可能である。
[岡村正巳・大浦好文]
使用する電圧、電流、目的などにより多くの種類がある。
(1)屋内用スイッチ 住宅、事務所などの一般建物内で電灯や電気器具などに付随して用いられるもので、タンプラスイッチ、プルスイッチ、押しボタンスイッチなどがある。取付け場所別には、壁に入れる埋込みスイッチ、壁面や板面などに取り付ける露出スイッチ、電灯器具内にあって紐(ひも)で操作するカノピスイッチ、コードの中間に置く中間スイッチなどがある。いずれも電流容量が小さく、数アンペア以下である。
一般家庭の電気の引込み口にはノーヒューズブレーカーが使用される。
(2)電磁開閉器 電磁力の力で開閉を行うもので、おもにモーターの開閉に多く使用される。
(3)ナイフスイッチ 電灯や動力配線の主幹スイッチ、モーター操作用の手元スイッチなどに広く用いられる。三極形は、三相用または単相三線式用に使われる。単相二線式は二極のものを使用する。短絡電流を遮断する能力をもたないため、ヒューズ付きとするものが多い。ただし、単相三線式回路に三極スイッチを使用するときは、中性線にはヒューズを入れてはならない。中性線が断線すると負荷側の電圧がアンバランスになるからである。
(4)その他のスイッチ 小電流用のマイクロスイッチ、開閉部分を真空にした真空スイッチ、動作部分がなく鉄心入りのコイルを置いて鉄心部分の飽和・未飽和時のインピーダンスの著しい相違を利用した無接点スイッチ、開閉部分に水銀を置き水銀の位置の移動で開閉できる水銀スイッチなどがある(
)。[岡村正巳・大浦好文]
(1)断路器 3000~50万ボルトに至る広い電圧の範囲で使用される。
(2)柱上スイッチ 6000ボルトの配電線の柱上に取り付けられる。配電線が故障したとき、このスイッチを開放して故障区間を切り離し、健全部分に送電する。このような使い方をするため区分スイッチともよばれる。構造的には、鉄箱内に接触子を置き、接触子に真空バルブを使う真空スイッチとよばれるもの、気中に置かれた接触子で開閉する気中スイッチなどの種類がある。真空スイッチは接触子の開閉状態が直接目視できないが、気中スイッチは直接目視でき、状態確認が容易である。
柱上スイッチは電柱の腕金に取り付けられる場合が多いためにこのようによばれるが、地中配電線では配電塔の中に設置される。いずれの場合も手動操作形が多いが、電磁操作のものもある。
(3)自動区分スイッチ 電磁操作形の柱上スイッチの一種で、配電線の要所要所に設置されている。配電線に故障が発生したとき、故障区間を自動的に選別して切り離し、送電するとともに、健全区間で停電している区間には他の配電線に切り替え送電するスイッチである。
[岡村正巳・大浦好文]
遠方から遮断器、スイッチ、モーターなどを制御するためのスイッチで、主としてドラム形スイッチが使用されるが、引きボタン形スイッチも用いられる。
[岡村正巳・大浦好文]
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