日本大百科全書(ニッポニカ) 「タイムスイッチ」の意味・わかりやすい解説
タイムスイッチ
たいむすいっち
time switch
電気器具と電源の間に接続し、あらかじめセットした時間にスイッチを自動的に作動させる器具。タイマーともいう。動力にはぜんまいを使ったものと、小型モーターを使ったものとがあるが、最近は小型モーターのものが主流になっている。作動方式には、時計とタイマーを兼用した置時計式と、タイマーだけのスライド式とがある。どちらもタイマー側に「入→切」「切→入」の差込み位置があり、使用する器具のプラグを目的に応じてその位置を選択して接続する。置時計式は、時間の表示方法にアナログ式(指針式)とデジタル式(数値表示式)があり、指針を希望の時刻にあわせておけば、その時刻になると電気器具が入・切する。スライド式は、現在の時刻と希望時刻の差をセットしておけば、希望時刻に入・切する。置時計式は一般の時計として利用することもできる。また希望時刻にブザーやオルゴールが鳴るものもあり、器具から離れていても入・切を知ることができる。デジタル式は、単体で使われるほかに、テレビ、ステレオ、ビデオデッキなどに組み込まれ、必要な番組を時刻セットすることができる。スライド式は単体のタイムスイッチのほかに、電気炊飯器、電子レンジ、電気洗濯機などに組み込まれて使われている。タイムスイッチにほかの電気器具を接続して使用する場合は、使用機器の電流がタイムスイッチの許容電流を超過しないようにする。単体のものの動作時間のセットは、時計式は24時間まで、スライド式は数十分~12時間まである。
[熊田泰治]