アメリカ合衆国ワシントン州東部の都市。人口19万6818(2005)。市名は〈太陽の子ども〉を意味するインディアン部族名に由来する。1810年コロンビア川の支流スポーカン川にかかる滝の地点(標高570m)に北西会社が毛皮交易所を設置,71年に恒久的集落が建設され,80年代の鉄道の到来により商業都市として重要性を増した。20世紀初頭には近郊で銀,鉛の採掘がすすみ,さらにグランド・クーリー・ダムの完成(1941)は経済発展の刺激となった。〈内陸帝国Inland Empire〉として知られる半径240kmにおよぶ広大な地域の商業・交通の中心都市で,豊かな鉱産,林産,農産,水資源を利用してアルミニウムの圧延などの工業も発達する。
執筆者:矢ヶ崎 典隆
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アメリカ合衆国、ワシントン州東部、アイダホ州境近くの都市。人口19万5629(2000)。合衆国北西部の農業、畜産、鉱物資源の豊かな「内陸帝国」と称される地域の商工業の中心地で、交通の要衝である。バラエティーに富む農産物の集散地・市場のうえ、工業原料となる材木、多種鉱物の産地としても重要で、食品加工、製粉、製油、機械、製材業などが工業の中心をなす。また、1942年のグランド・クーリー・ダムの完成も手伝って、第二次世界大戦中はアルミニウム、マグネシウムなど軽金属工業の中心地ともなった。付近の湖や国立公園への出発地点でもあり、観光業も盛ん。市名は先住民(アメリカ・インディアン)のことばで「太陽の子供」の意。
[作野和世]
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