セミ(蝉)(読み)セミ

百科事典マイペディア 「セミ(蝉)」の意味・わかりやすい解説

セミ(蝉)【セミ】

半翅(はんし)目セミ科に属する昆虫総称。全世界に約2000種,熱帯地方に多く,日本には30余種いる。前翅は長大。口吻(こうふん)は長くて樹液を吸うのに適する。大部分の種類では雄の腹部に発音器があり,種類によって特有な発音をする。卵は枯枝,ときに生木の幹や果実に産みつけられ,年内または翌春孵化(ふか)して,地上に落下,地中に入って木の根から汁を吸って成長。地中生活のため幼虫期間の不明なものが大部分で,日本ではアブラゼミミンミンゼミが約7年を要することが確かめられただけであるが,北アメリカには17年もかかる種類が知られる。成虫の寿命は10日内外で,雄は短命である。大部分の種類は夏に現れるが,春に現れるもの(ハルゼミ)や晩秋に現れるもの(チョウセンケナガニイニイ)もある。

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