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セルバ selva

翻訳|selva

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セルバ
selva

南アメリカ,アマゾン川の中流域に発達する熱帯雨林の呼称。北はオリノコ川付近のリャノスに,東はアマゾン川下流の洪水域の森林に,南はパラグアイのグランチャコに,西はアンデス山麓に及ぶ範囲をおおう。高温多雨の気候で平坦な地形に広葉常緑高木が密生し,つる植物の葉も森林の樹冠部につくので,林床は暗く下生えは茂らない。樹種は 1km2に満たない範囲で百数十種にも及び,特にマメ科の種類が多い。用材としても上質なブラジルナッツの大樹や羽状の葉の長さが 10mほどになるマクシミリアナなどのヤシ類が多いのも特徴である。蟻植物のコクロピア,用材となるロッグウッドマホガニーや,コーヒーノキコカノキ,マテチャノキも林中に見出される。着生植物のおもなものにラン科,サトイモ科,パイナップル科,シダ類があり,河岸にカンナ,マランタカラジウムのように美しい花や葉をつけるものが多く,水中には巨大な葉をもつオオオニバスが生育する。

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百科事典マイペディアの解説

セルバ

スペイン語・ポルトガル語で〈大森林〉の意であるが,おもにアマゾン川流域の低地をおおう広大な熱帯雨林とその地域を指す。巨大喬木(樹高35m以上)・大喬木・小喬木(10m前後)の常緑広葉樹による多層樹林が形成されて,日光をさえぎるため林床植生もほとんどない。
→関連項目アマゾナスアマゾニア

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世界大百科事典 第2版の解説

セルバ【selva】

スペイン語またはポルトガル語では大森林のことであるが,植物群落としては,おもにチリ中部以南の森林およびアマゾン川流域の熱帯降雨林をさす。チリの森林は,ほぼ南緯38゜から南端のホーン岬にまで広がり,ほぼ南緯48゜を境として,北では暖温帯常緑広葉樹林,南では冷温帯夏緑林によって占められている。しかし,プエルト・モント以南では,牧場の造成で,森林が焼き払われているところも少なくない。他方,アマゾン川流域のセルバは常緑広葉樹で,樹種も多く,1km2当り1160種ほども認められている。

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大辞林 第三版の解説

セルバ【Selva】

アマゾン川流域に広がる熱帯雨林地域。高温多湿で密林におおわれる。天然ゴムを産する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

セルバ
せるば
Selva

南アメリカのアマゾン川流域およびその周辺の約600万平方キロメートルの地域に分布する熱帯雨林。年じゅう高温で、年降水量が1500~4000ミリメートル、著しい乾期のない地域に発達している。高さ40メートル、ときには60メートルにも達する常緑広葉樹を主体とする密林であるが、つる植物や寄生植物も多い。1ヘクタール当り50~100種類もの大木が混然と生育している。典型的な熱帯雨林はアマゾン川流域に広がる低い台地上にみられ、テラ・フィルメTerra firme林とよばれる。定期的およびほとんど常時冠水する低地の森林は、それぞれバルゼアVrzea林、イガポIgap林とよばれ、テラ・フィルメ林に比べて樹種が少なく、樹高も低い。
 ペルーでは、海岸地方(コスタCosta)、山岳地方(シエラSierra)に対して、この種の森林に覆われたアマゾン川流域の低地地方をセルバとよんでおり、イキトスがその中心都市である。[松本栄次]

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世界大百科事典内のセルバの言及

【アンデス地方】より

…スペイン人による征服後のインディオ人口の減少は海岸部ではなはだしく,海岸の人びとはほとんどメスティソであり,これがペルー国民文化の中心となっている。モンターニャとさらにその下方にひろがるセルバ(平たんな熱帯雨林)は,アンデス文明の外縁に位置し,まったく異なる文化伝統に属していたが,最近はメスティソや高地インディオが,国家の開発政策にのって多数入りこんで,小規模農業から大規模なプランテーション,牧畜,木材業などの経済的開発に参加している。原住民の数は少ないが,そのような進出により原住民とのあつれきも生じている。…

【ペルー】より

…また大統領権限の強化,軍の影響力の高まり,司法の独立性の弱さ,長期政権化など,フジモリ政権の民主主義との関係が問われている。【遅野井 茂雄】
【経済】
 ペルーは地理的にコスタ(沿岸部),シエラ(山岳部),セルバまたはモンタニャ(森林部)に三分されるが,これは経済上の区分でもある。シエラは先住民人口の多い地域で,1969年の農地改革までアシエンダと呼ばれる大所有地と先住民共有地が並存してきた。…

※「セルバ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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